31話 ページ34
コナンside
「なあ」
『んー?』
「そろそろ教えてくれてもいいんじゃねーのか?」
俺は今、阿笠博士の家でAと談笑していた
博士にスケボーのメンテをしてもらっている
それを待っている時に、Aが遊びに来たのだ
『何をー?』
「何をじゃねーよ!
...赤井さんのことだよ」
今は地下にいる灰原に聞こえないようになるべく声を落とす
そう、こいつはさっきまでここの隣
俺の家に居候している赤井さんもとい昴さんに会いに行っていたらしい
『言ったでしょ
昔一度会ったことがあるだけ』
赤井さんの死の偽装はAの手も借りた
正確には、Aを呼んだのは水無怜奈を病院に匿った時だ
その時必然的にFBIの人たちとAが顔を合わせることになったのだが
≪「お前は、あの時の...」≫
≪『久しぶりだね
FBIのお兄さん』≫
Aと赤井さんは数年前に面識があったようで...
でもこいつはその時のことを詳しく教えてくれない
というか全く教えてくれない
気が向いたら、と言っていたがそれがいつになるかは分からないし
赤井さんもAが話さない以上話すつもりはないらしい
「...組織関連の事なのか...?」
『...そうだ、って言ったら?』
「...」
『はぁ...
気にするだけ無駄だよ
組織は関係ないしね』
「ほんとかよ」
『お前はほんとに疑り深いなー...』
Aはソファに寝ころび、なんでそんなに気にするかなー...
とぼやきながらスマホをいじり始めた
「オメーが隠すからだよ...」
『はいはい
そのうち、そのうち教えてあげるよ』
適当にあしらわれてしまう
多分これ以上詮索するとこいつの機嫌を損ねるだろうと思い、俺はそれ以上何も聞かなかった
「(オメーが隠すから...
でも、それ以上に
俺はお前の事を何も知らないから
俺の知らないAを他の誰かが知っていることが...)
...気に食わねぇんだよ......」
『なんか言った?』
「...
なんでもねーよ!!」
俺はいつになったら
お前の事を知ることができるんだよ...
コナンside終了
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作者名:SHINKAI | 作成日時:2022年4月6日 16時