23話 ページ26
初音さんの付け爪に付着していた皮膚のDNAを調べたところ、伴場さんのDNAとほぼ一致したようだ
話はどんどん進んでいき、例のウェイターが初音さんが雇った探偵であり、伴場さんも同様に探偵を雇っていることがわかった
『(やっぱりケーキを落としたのはわざとか...)』
にしても、二人して探偵を雇ってお互いを監視していたなんて...
笑い話にもならないな...
「お互い養子だってことまで打ち明け合った仲だったから...」
『...なーんか
単純な話じゃなさそうだね?』
「あぁ...」
やけに神妙な顔をしているコナンの隣にしゃがみ込む
雲行きは怪しくなり、伴場さんは完全に容疑者として疑われ始めてしまった
「ほぼということは
その付け爪に残っていた皮膚が、雨や泥に汚染され
完全なデータが取れなかったためだと思いますが
血縁者でない限り”ゲノム”
遺伝子情報のほぼ一致はまずありえない」
『...』
そう、現時点で問題なのは
採取された皮膚が汚染されていたにもかかわらず、伴場さんのDNAとほぼ一致しているという点
不確定ではあるけれど、他者との遺伝子情報が一致する確率は4兆7千億分の1
つまり...
「ということを踏まえると
このDNAは同じ人物のDNA
...と考えた方が自然ですけどね」
ウェイター改め、探偵と名乗る男性の言葉に伴場さんは怒りを露わにし、勢いのまま殴りかかる
『!』
思わず立ち上がりそうになったが、男性の動きを見てすぐに力を抜いた
「...なあ、A」
どうやらコナンも彼の動きに驚いているようだ
『うん
自然な体の動き
咄嗟に出来るようなものじゃないね』
「......!」
『どした?』
「あれ」
『?...
え、あれもしかして...
じゃあ、どうやって...?』
コナンが見つめる先にあったのは伴場さんの靴の裏に付着したとあるもの
「『...』」
2人で頭を悩ましている間に、伴場さんはDNA鑑定を承諾したようだ
「でもさ
DNA鑑定ってすごいよね」
『そうだねぇ
昔は唾液からじゃ血液型くらいしか分からなかったからね」
「だよね!
でも今じゃ本人かずばりわかっちゃうんだもん」
「そだね」
「じゃあ姿を変えてみんなを騙してる人も
すぐにわかっちゃうね」
『...』
「えっ
うん、そ、そだね」
ハハ...気が抜けないな...
12人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:SHINKAI | 作成日時:2022年4月6日 16時