第７話 ページ9
「居場所．．．」
どうしてだか、Aの言葉を聞いてふと同族たちの顔が脳裏をよぎった。
『2人は？
どうしてハンターを目指してるの？』
その問いに私たちは先ほど話した話を同じように話した
Aは私たちの話を真剣に聞き入っていた。
「お！見ろよ！
ゴールじゃねえか！？」
レオリオのその言葉に上を見ると僅かではあるものの光が見えた。
「やっとマラソンも終わるぜ！」
「だといいが．．．」
『．．．』
「？．．どうした？」
ふと、横からの視線に気付く
『やっと警戒解いてくれたね』
「！」
驚いた
今は試験中
幼いとはいえ、仮にも試験会場に辿り着き
今も息一つ乱さない相手だ
多少の警戒は仕方ないことだ
「気づいていたのか．．．
いや、すまない
気を悪くしたのなら謝罪する」
『ううん、いいよ
正しい反応だと思うよ
逆に、ゴンとかが特殊なんだよ』
そう言い彼女は笑い、話続けた
『にしても、クラピカがクルタ族だなんて驚いたよ』
「知っていたのか？」
『うん
昔本で読んだことあるんだ
実物はもちろん見たことないけど
きっとすごく綺麗なんだろうね』
「．．．あぁ、そうだな
同胞たちの目はとても美しかったよ．．．
そして．．．」
そっと、自身の手で片方の目を覆う
「この目は私の誇りだ」
『．．．．．．』
「おい！もう着くぜー！」
そろそろ限界が近いであろうレオリオの声に反応してAは少しペースを上げた
「？」
数段上に上がったAが肩越しに私を振り返る
階段の上から漏れる光がAの髪を照らし出す
黒だと思っていた髪は美しい藍色で
階段を駆け上がる動きに合わせてふわりふわりと揺れている
珍しいであろう、色素の薄い瞳はやはり何度見ても目を奪われてしまう
その目を細め、彼女は笑う
『君と私は
よく似てるのかもしれないね』
「．．．」
それだけ言ってあっという間に上まで登って行ってしまった
「あっ！？
あいつ先行きやがった！」
「．．．．．．
私たちにペースを合わせてくれていたのだろう
上で合流すればいいさ」
「まあ、それもそうだな
つーか
何話してたんだ？」
「いや．．．」
”よく似てるのかもしれないね”
「．．．」
「クラピカ？」
「．．．いや、大した話はしていない」
彼女の言葉が頭から離れないのはどうしてなのだろうか
クラピカside終了
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SHINKAI(プロフ) - 蒼さん» ありがとうございます！そう言って頂けるとすごく嬉しいです！これからも作品をよろしくお願いします！ (2022年8月31日 0時) (
レス) id: 9829dd467f (このIDを非表示/違反報告)
蒼 - HUNTER×HUNTERの世界観にあった文章でサクサク読み進めることが出来ました。とても面白かったです！ (2022年8月30日 23時) (レス) @page48 id: 1c5f686e4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SHINKAI | 作成日時：2022年2月11日 4時
