第4話 ページ6
「申し遅れました
私 第1次試験試験管のサトツと申します
これより皆様を2次試験会場へ案内いたします」
最初よりもスピードをあげながらサトツはそう告げる。
「2次?」
『たぶんこれが1次試験なんだよ』
「なるほどな
でもただついてくだけって...つまんねーの」
『そうかな?
1次でケッコーな数が落ちると思うよ』
「なんで?」
『”ついていくだけ”
これだけ聞けば持久力を試す試験のように思えるかもしれないけど、この試験ではそれとは別の所を見極めようとしてると思う』
「別の所ってなんだよ」
『精神力だよ
どこまで走ればいいのか
いつまで走ればいいのか
距離が伸びれば伸びるほど その思考がモロに出てくると思うよ』
「ふーん なるほどな」
『まあでも私とキルアなら全然余裕だよ』
「!
当たり前だろ」
それから約2時間
『もう30キロは走ったかな?』
「たぶんな」
『さすがに走るだけってのはつまんないよね』
「あーあ
ほんと拍子抜けだな」
話し相手がいるといっても流石に飽きてきた...
『...』
後ろを見ると地面に倒れた脱落者たち
彼らを一瞥してから前に視線を戻した瞬間
「こら待てガキ!」
「ん?」
スーツを着た長身の男性が隣を走るキルアを怒鳴りつけた
「てめえハンター試験ナメんじゃねえぞ!」
『...』
「なんのこと?」
「何の、って
そのスケボー!反則だろ!
これは持久力のテストなんだぞ!
それに!ツレの嬢ちゃんはちゃんとはしってんじゃねーか!」
...私のことだろうか?
どうやら男性はキルアがスケボーを使っていることに怒っているみたいだ
「違うよ」
そう言ったのはキルアと同い年くらいであろう黒髪のツンツン頭の少年だった。
男性は怒っているが、キルアはその少年に興味が湧いたのか彼の横に行ってしまった。
結局キルアはスケボーを降り、二人は簡単な挨拶をすませて隣に並んだ。
一緒に走るのだろう。
『(置いてかれたー...)』
まあいいか、と思い前を向いて走る。
「ねえ!」
『?』
一人で行くか、と思ったのも束の間で
先ほどの少年が横に並び声を掛けてきた。
「名前教えてよ!
俺はゴン!12歳!」
『...A
14歳...たぶん』
急なことでびっくりはしたものの、なんとか自己紹介はできたぞ。
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SHINKAI(プロフ) - 蒼さん» ありがとうございます!そう言って頂けるとすごく嬉しいです!これからも作品をよろしくお願いします! (2022年8月31日 0時) (レス) id: 9829dd467f (このIDを非表示/違反報告)
蒼 - HUNTER×HUNTERの世界観にあった文章でサクサク読み進めることが出来ました。とても面白かったです! (2022年8月30日 23時) (レス) @page48 id: 1c5f686e4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:SHINKAI | 作成日時:2022年2月11日 4時