◇【雨】雨空に太陽 (赤×黄) ページ7
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side Yugo
黄「…はあ、」
「どうしたんスか〜副・店・長？」
黄「もぉ〜その呼び方やめろって…」
「はは、でもなんかジェシーいなくなってから元気ないっスよ高地さん」
黄「…ハハ、」
俺、そんなに分かりやすかったっけ
…彼の大学卒業を機に付き合い始めた俺たち
初めのうちは仕事帰りに顔を出してくれていたジェシーも仕事を覚え出したら忙しくなってきたようで
毎日会える、なんてこともなくなって。
その上ジェシーは土日が休みで
サービス業の俺はシフト制
休日に会えない、なんてこともしばしば。
「…はあ、」
ため息だって、出ちゃうよなあ…
外は出かける気も失せるような重たいどん曇り
夕方から雨が降るって
ニュースで言ってたかもしれないなと急に思い出す
ちょうど講義の終わる時間なのか
川沿いを何人もの学生が通る
傘持ってくるの忘れたな、なんて考えていると
ドアが開いて、お客様のご来店
「いらっしゃいませ〜」
緑「北斗、何にする？」
黒「ん〜、カフェオレ！」
緑「じゃあホットのカフェオレ2つください」
黄「かしこまりました」
会計を任せてドリンクを作る
ホットミルクにドリップコーヒーを注ぐと
焙煎した豆の香りがあたりを包み込む
黄「お待たせ致しました」
緑「ありがとーございますっ」
…すぐそこの大学に通う学生だろうか
背の高い男性客がふたりで窓際のソファ席にかける
ゴロゴロゴロ…
途端、遠くの方で雷が鳴り始めて
黄「…テラス席、お客さんいないし今のうちに片すか」
「あ、じゃあ俺やってきます」
手際よく店の外へ出て行く後輩
そこにいるわけもないけど
パラソルを畳むジェシーの後ろ姿を思い出す
犬の散歩をしている通りすがりの人に声をかけたり
重い荷物を抱えたご老人の買い物袋を持って
駅まで一緒について行ってしまったり
接客という観点から言えば
だいぶめちゃくちゃだった気もするけど
あいつの行動の根底にはどれも「愛」があった
…会いたい、な
憂鬱な気分に追い打ちをかけるように
小雨が降り始めた。
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はる(プロフ) - ちゃちゃんさん» わざわざありがとうございます！よろしくお願いします(^^) (2021年6月19日 21時) (
レス) id: 4e8f9bb287 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃちゃん(プロフ) - Twitterフォローさせて頂きました。いつも素敵な作品ありがとうございます(T . T) (2021年6月19日 4時) (レス) id: c2f549b097 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はる
| 作成日時：2021年4月27日 12時
