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side Hokuto
黒「あ、…ぇ…っと、」
赤「っHAHA！…ごめん思わず。」
真っ青に染めた髪の毛が地毛にも思えるような
異国な雰囲気を纏ったその美しい人は
あまりにも自然に、
人見知りである俺の世界に入ってきた。
赤「…俺もその課題、1年の時にやったから。なんか懐かしくて。」
どうやら彼は同じ大学の建築学部の卒業生で、
俺や慎太郎の先輩にあたるらしい。
黒「確かにそうですよね。…俺、動線計画苦手で」
赤「いやいや、でもすごくいいと思う！」
黒「…エスキス、来週提出なんです。」
赤「ハハッ、来週でこんなにできてたら充分だ」
俺なんか毎回徹夜だったよ〜なんて笑った彼は、大学を卒業して今年からデザイン事務所に勤めていると言う。
赤「今日はね、早く上がれたから恋人待ってんだ」
黒「…そうでしたか。」
赤「そう。あの人」
指を差した先には、
…今まさに退勤しようという男性の姿があった。
赤「…片想いしてたんだ、7年も。」
そう呟いたその人の声があまりにも優しげで、綺麗で。
俺は思わず息を飲む。
黒「…怖くなかったですか、一歩踏み出すの」
赤「…うん。近くにいられなくなるのが怖くて、俺はずっと好きって言えなかった。…っ、HAHA！なにこの話！」
真剣な話になりかけた雰囲気に照れたのか
大袈裟に笑ったその人は耳を赤く染めた。
黒「…踏み出してよかったですか」
赤「もちろん。おかげで毎日楽しいし、…それに」
黒「………？」
赤「堂々と"好き"って伝え合える関係って、…すっごく幸せだよ」
彼の優しい声がそっと空気を揺らす
黒「…素敵ですね」
赤「ヘヘッ…、そうかな。」
黄「ジェシー、お待たせ。」
赤「…ん！お疲れ様！」
私服に着替えた店員さんが彼の元へ駆けてくる。
柔らかい空気が流れて、
2人が似たような顔で微笑み合う
行こうか、と嬉しそうに続けたその人は慌てて
カップに半分ほど残っていたドリンクを口にする。
…てっぺんのクリームに、小さな栗の実が乗っている。
赤「…ん？あ、これ？モンブランラテ。…君も飲む？邪魔しちゃったし、奢るよ」
残りを一気に飲み干したその人が
カバンから財布を取り出そうとするから
俺は慌てて止める。
黒「いや、…大丈夫です。明日一緒に、飲みたい人がいるから。」
そう答えるとその人は
なぜか少し、嬉しそうに笑った。
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はる(プロフ) - ちゃちゃんさん» わざわざありがとうございます！よろしくお願いします(^^) (2021年6月19日 21時) (
レス) id: 4e8f9bb287 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃちゃん(プロフ) - Twitterフォローさせて頂きました。いつも素敵な作品ありがとうございます(T . T) (2021年6月19日 4時) (レス) id: c2f549b097 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はる
| 作成日時：2021年4月27日 12時
