◇【花火】夏空に誓う (青×桃) ページ33
.
side Juri
桃「…樹！」
預けたキャリーバッグを受け取り
ゲートを抜けたところ
ドイツ語だらけの世界に突然現れた
俺の名を呼ぶその美しい声は
紛れもなく、愛する彼のもので。
青「きょも、」
遠くの方から一生懸命に駆けてきて
(ちなみに走り方はめちゃダサい)
飛びつくように俺に抱きついた彼は、
俺が世界で1番、愛する人。
転びそうになるのを必死に耐えながら
俺とさほど変わらない体格の彼を抱き留める
数ヶ月ぶりに鼻に届いた彼の匂いに
一瞬で長旅の疲れが飛んでゆく
真夏の熱い抱擁に
ヒュゥッと近くにいた男性が口笛を鳴らして
その彼にきょもが得意気に笑いかける
俺だってここが日本なら
少し躊躇っていたかもしれないけど
この街に知り合いはいないし
何よりウィーンは
俺らのような人間にフレンドリーな街だ。
桃「遅い。ずっと待ってたのに！」
青「ハッ、飛行機に文句言わないでよ。…それに定刻通りだよ」
桃「そういう問題じゃないの！」
でもほんとに来てくれたから許してあげる、と
きょもが嬉しそうに笑うから
訳もなく怒られたことすらかわいく思えてしまう
" …俺と出会ったくらいで、
…平凡な人生なんて、…送ろうとすんな "
…あれから2ヶ月。
ろくに準備もできないまま渡墺したきょもは今
それでもしっかりチャンスを掴んで
またこの場所で、大好きなヴィオラを奏でている。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 753人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はる(プロフ) - ちゃちゃんさん» わざわざありがとうございます！よろしくお願いします(^^) (2021年6月19日 21時) (
レス) id: 4e8f9bb287 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃちゃん(プロフ) - Twitterフォローさせて頂きました。いつも素敵な作品ありがとうございます(T . T) (2021年6月19日 4時) (レス) id: c2f549b097 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はる
| 作成日時：2021年4月27日 12時
