◇ 黎明に吹く風 (青×黒) ページ4
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side Juri
ゲームをしていた携帯の画面が一瞬黒に変わって
それから見慣れた恋人の名前が表示される
" …なんだよこんな時間に"
" へへっ…樹なら、起きてると思った"
" どした？寝れねぇの？"
" ん〜、…なんか声聞きたくて。"
…なんとなく、その声に元気がなくて
彼はまた何か思い悩んでいるのかもしれないなと思う
" 樹は？またゲームしてたの？"
" そう。さっきレアキャラ引いた"
" …ふぅ〜ん？"
" もうちょい興味持てる？"
電話口から少し笑う声が聞こえてホッとする
壁に掛けられた時計はあと数分で4時を指す
今日は酒は、…飲んでないな
" 北斗、…会いに行こうか？"
ベッドに寝そべっていた体を起こす
電話口でもカサッと、北斗が動く物音がする
" …何言ってんの、いいよこんな時間だし"
" …あ、そう？"
そしてまた横になる
" …そんな重い恋人になりたくない"
" …深夜に病んで電話してくるのもなかなかだぜ？"
" んぅ…、もう切る"
" ハッ…！拗ねんなよ！"
それから何気ない会話がしばらく続けば
電話口の北斗の声が、少し眠そうな色に変わる
" …よし、そろそろ寝るか。"
" ん…、そうだね ありがとう樹。"
" おう。じゃあな、おやすみ。また明日"
" はーい…"
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" …早く切れよ"
" そっちこそ"
眠そうな声が耳元でコロコロと笑う
少し元気が出たみたいで、安心する
" じゃあせーので切るか、"
" うん。じゃあね、せーのっ…"
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" …切れって。キリない"
" はは、…そうだね。おやすみ"
" はーい"
ﾌﾟｯ… ﾂｰｰ、ﾂｰｰ、ﾂｰｰ ー…
青「…結局俺が寂しいじゃんか、」
開け放した窓からは
道路を通過する車の音だけが響いていて
時折吹き込む風はまだ少し肌寒くて
…なんだか無性に、会いたくなった。
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はる(プロフ) - ちゃちゃんさん» わざわざありがとうございます！よろしくお願いします(^^) (2021年6月19日 21時) (
レス) id: 4e8f9bb287 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃちゃん(プロフ) - Twitterフォローさせて頂きました。いつも素敵な作品ありがとうございます(T . T) (2021年6月19日 4時) (レス) id: c2f549b097 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はる
| 作成日時：2021年4月27日 12時
