104.YOSHIYUKI ページ10
嘉将side
…ちゃんと俺の目見て！
そう肩を掴もうとした手を振り払われた時、
心臓をえぐられたようだった
"無事で良かった"
そう言った時のAは悲痛な面持ちだった
なにがいけなかったのか…
その奥の思いに俺は気付いてやれなかった。
もう一度、ちゃんと冷静に話し合おう
浅い仲なんかじゃないんだから、
話し合えば分かり合えるはず…
…ｺﾝｺﾝ
「A、…入るよ？」
静かな部屋に入るとベッドで寝ていた
"壱馬にならAをとられても文句はない"
前まではそう思ってたんだけどな…
いつの間にか、絶対に手離す事ができないくらい
愛おしくて大切な存在になっていた
…
「…かずま、…」
そう一言呟くと一筋の涙が流れた
最近めっきり泣かなくなったよな…
小さい頃は"泣き虫のAちゃん"なんて
近所のおばちゃんに言われてたのに。
おばさんが亡くなったときも、
そういえばAの涙見てないな…
いつの間にか、
俺の知ってるAじゃないような
AなのにAじゃないような
そんな悲しい感情が込み上げてきた
Aには壱馬が必要、ってことか。‥‥
俺たち、…どこですれ違ったのかな…
幼馴染はうまくいかないって事なのかな…
でも俺は幼馴染で良かったと思ってる
Aの小さい頃を知る唯一の存在だから
気持ちがすれ違えば違うほど
離れたくない、離したくない
そんな気持ちは強くなっていく
俺といて幸せだったのかな…
"…別れよう"
Aの幸せのためなら、…
辛い人生歩んだぶん、幸せになるべきだから
…
「…嘉将。ごめんね、ありがと‥」
「俺たち前みたいな幼馴染に戻れる？」
「私はそうありたい、…
だってやっぱり大切だもん、嘉将のこと。
だから私は幼馴染としてやり直したい」
「そっか笑、…あ、ちょっと待って？」
昨夜泣いてたからか目が腫れてるAに、
温めたタオルと保冷剤を手渡した
「ありがとう」
「そんな顔じゃ、壱馬に会えないでしょ笑」
「嘉将…」
「…幸せになれよ、壱馬と。
俺は2人の一番の味方でいるから」
うん、と頷いた顔は澄んで輝いていた
.
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rin.(プロフ) - オタクさん» 嬉しいコメントをありがとうございます！ (2020年5月16日 17時) (
レス) id: e3dce3132d (このIDを非表示/違反報告)
オタク - 続きめちゃめちゃ楽しみです！更新頑張ってください！ (2020年5月16日 12時) (レス) id: b8fa45dd13 (このIDを非表示/違反報告)
rin.(プロフ) - yuさん» ありがとうございます！嬉しいです！更新がんばるのでお話覗きにきてくださいね^ ^ (2020年5月11日 21時) (レス) id: e3dce3132d (このIDを非表示/違反報告)
yu - rinさんのお話初めて読ませていただきました！このお話大好きです！続きがめっちゃ気になります。これからもがんばってください！ (2020年5月10日 12時) (レス) id: 6fee1f3b2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rin.
| 作成日時：2020年5月4日 16時
