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129.KAZUMA ページ35

壱馬side
 
 
 
お化け屋敷からAの様子がおかしい
家に帰っても時折沈んだ顔を見せる
 
 
 
「…壱馬、私もう寝るよ?」
 
眠たくなってきたのか、ソファで膝を抱え目がうつろになっている
 
「もうちょい待って?」
 
「んー、じゃあ待ってる」
 
 
とか言いながら次の瞬間にはコテンって寝落ち。
仕方なくベッドに連れて行こうとした時、Aの足元でスマホが光った
 
 
 
加納嘉将
 
心配ありがと、でも大丈夫!
それとハグしたのは忘れて。
 
 
…なんだよ、これ
お化け屋敷からおかしい理由って、、
 
 
寝ているAにブランケットをかけ、部屋を出た
 
 
プルルルル…
 
 
「もしもし?」
 
「あ、嘉将?今話せる?」
 
「あ、うん…」
 
 
受話口越しに気まずい雰囲気が流れる中
さっきのAに宛てた内容を聞いた
 
バレたんだ笑、って力ない笑い声が聞こえ、言いたい事を我慢して嘉将の言葉に耳を傾けた
 
 
「…そんなんで幸せになんの?嘉将は。」
 
「まあAのためだから…笑」
 
「Aのため、って…あいつに負担かける気?
 そんな事してもAは喜ばねぇし、むしろ、私のせいでって気負うに決まってんだろ」
 
「だったらどうすれば良かったんだよ!…」
 
「もっと違う方法がさ…」
 
「こうするしかないよ…
 Aには理由、言わないでね」
 
 
 
 
嘉将もあの妹とAの間で、大切な人のために踠いて苦しんでんだよな…
そんな俺も嘉将とAの間で揺れていた
 
 
.
 
 
 
学校で会う嘉将は特に変わりなくて、でもそんな嘉将を少し気にかけるAの姿があった
 
 
 
「…嘉将、」「…A、」
 
「あはは、また声かぶったね笑」
 
「いいよ、Aからどうぞ」
 
「うん…あのね、嘉将の事なんだけど…」
 
 
大体、予想はついてる。
嘉将の様子がおかしいから助けたい、…
そんな俺の勘は的中した
 
 
「…で、どうする気?」
 
「とりあえず会って…」
 
「…やめとけ、」
 
「家に行って話聞くだけだよ?」
 
「やめとけっての、聞こえなかったか?
 それともまた嘉将に抱きしめられたいわけ?そんで、俺に何もなかったかのように装うのかよ」
 
 
俺はAを想うあまり、嘉将を見捨てた
 
 
Aをこんなにも必死にさせる嘉将に嫉妬して…
 
 
.

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設定タグ:川村壱馬 , 加納嘉将 , 吉野北人   
作品ジャンル:恋愛
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rin.(プロフ) - オタクさん» 嬉しいコメントをありがとうございます! (2020年5月16日 17時) (レス) id: e3dce3132d (このIDを非表示/違反報告)
オタク - 続きめちゃめちゃ楽しみです!更新頑張ってください! (2020年5月16日 12時) (レス) id: b8fa45dd13 (このIDを非表示/違反報告)
rin.(プロフ) - yuさん» ありがとうございます!嬉しいです!更新がんばるのでお話覗きにきてくださいね^ ^ (2020年5月11日 21時) (レス) id: e3dce3132d (このIDを非表示/違反報告)
yu - rinさんのお話初めて読ませていただきました!このお話大好きです!続きがめっちゃ気になります。これからもがんばってください! (2020年5月10日 12時) (レス) id: 6fee1f3b2d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:rin. | 作成日時:2020年5月4日 16時

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