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先輩に見つからないところまで…
そう思いカラオケを出てからとにかく走った。
暗い夜道、乱れた服のまま必死に走って…
すれ違う人の視線は冷たかった
唇をいくら拭っても先輩の感触が残ってて
とにかく必死で唇を擦った
…助けて…
震える手で何度も何度も通話ボタンを押すも、
受話口からは通話音が虚しく鳴るだけ。
…ねぇ、…なんで出ないの…
…ﾌﾟﾙﾙﾙ
「遅いよ、…どこ…ねぇ、嘉将…」
「おい、大丈夫か？、…今どこ？」
「屋上、…助けて、」
「すぐ行くから、…ちょっと待ってろ。」
この口調、その声…、もしかして…
…
「…え、壱馬？…、ごめ…」
「いいから、…電話、絶対切んじゃねーぞ！」
受話口から聞こえる壱馬の声は焦っていた
走ってんのかな、激しい息づかいが聞こえて
まるで隣にいるような安心感がある
ときおり、大丈夫か？って心配しては
すぐだから、もう着くからって声をかけてくれた
…
「…Aっ…」
…
「A、っ…なんでこんな…」
息がかなりあがってる壱馬は、
きっと私のために必死に走ってきたんだ
「はは、私ってほんとバカだね…笑、」
「お前…、なにが…ちょ、もしかして…」
乱れたままの服、この状況に何か感じたのか
私を優しく抱きしめると、
しばらくしてすすり泣く声が聞こえてきた
「…かずま、？」
「ﾊｧｯ、まじで許さねぇ…こんな事して…
Aが、って…俺、…ｸﾞｽｯ」
「…っ、…」
「…帰ろう、…俺の家に」
羽織ってたパーカーをかけてくれ、
私の歩幅に合わせゆっくり歩いてくれる
「…ねぇ、…」
「ん、どした？…」
「電話…なんでかけてきてくれたの？」
「あぁ、大した用じゃねーよ笑
…A、どうしてっかなと思っただけ」
「…ありがとう、…じゃなきゃ今頃私…」
「…それ以上は口にするな…
Aには俺がいる…ウザがられても守るから」
消えてしまいたいって心の中で何度も思った
先輩に乱暴され、深く体も心も傷付いた
そばにいてほしいとき、…
形だけじゃない、心から寄り添ってくれる
壱馬の存在に救われた瞬間だった
「…ん？、どした？」
「ううん、なんでもない…」
ポケットで震え続けるスマホを確認し、
ソッと鞄にしまいこんだ
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rin.(プロフ) - オタクさん» 嬉しいコメントをありがとうございます！ (2020年5月16日 17時) (
レス) id: e3dce3132d (このIDを非表示/違反報告)
オタク - 続きめちゃめちゃ楽しみです！更新頑張ってください！ (2020年5月16日 12時) (レス) id: b8fa45dd13 (このIDを非表示/違反報告)
rin.(プロフ) - yuさん» ありがとうございます！嬉しいです！更新がんばるのでお話覗きにきてくださいね^ ^ (2020年5月11日 21時) (レス) id: e3dce3132d (このIDを非表示/違反報告)
yu - rinさんのお話初めて読ませていただきました！このお話大好きです！続きがめっちゃ気になります。これからもがんばってください！ (2020年5月10日 12時) (レス) id: 6fee1f3b2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rin.
| 作成日時：2020年5月4日 16時
