110.YOSHIYUKI ページ16
嘉将side
Aと壱馬が荷物を取りに来た日
「Aの事、変わらず守ってやってほしい…」
壱馬はそう唐突に切り出すと、俺に頭を下げた
「もちろん幼馴染として、だけど笑
でも、あの兄妹から守ってほしい…
あの兄妹から守れんのは嘉将だと思うから」
.
あれ以来、あの日の事を考えない日はなかった
…俺が守んなくても壱馬なら大丈夫だろ
仲良く手を繋ぐ2人に悲しくもなり、でも少し嬉しく思っている俺もいた
とりあえず部活に打ち込むか…
寂しさを紛らわすためより一層熱を入れた
「Aちゃん、案外いい体しててさ〜
どうせなら最後までやりたかったわ、まじで笑」
ふと耳に入った田中先輩の声とその聞き捨てならない内容に、俺は無意識に胸ぐらを掴んでいた
「おいっ、…Aに何したんだよ」
「やったんだよ笑…お前の彼女とな笑」
…ﾎﾞｺｯ
初めて人を殴った、
薄ら笑う先輩に歯止めも効かない
「…ちょっと、嘉将先輩っ……だ、誰か！…」
「ちょっと、嘉将…何してんの！」
陸先輩に止められやっと正気に戻った
.
「"守るためにした事で、処分なら先輩だろ"って
先生に啖呵切ってくれてさ笑
壱馬らしいよね笑、けど嬉しかったな…」
おかげで謹慎も解除され、先輩は退学処分
Aは安心した表情を見せた
「妹の方もなんとかするから、
Aに危害は加えさせない、安心して？」
「うん、」
「まあ壱馬が傍にいるから安心か笑」
うん、と微笑む顔は幸せそうだった
…もうAは先に進んでるんだ、
壱馬を想う優しい顔に少し胸が痛んだ
それから、あの日の出来事を
重い口を開きAは話してくれた。
「悔しいけど、運命の相手って壱馬なのかもね」
「運命の、相手…？」
「離れてても繋がってる…」
俺がAからの電話を出れなかったのも、
あの時Aに電話したのが壱馬だったのも、
全部、2人が結ばれる運命だったからなのかも。
大丈夫…壱馬となら幸せになれるよ、きっと
「壱馬んとこ戻ってあげて？」
壱馬はきっと不安がってるはずだから…
俺にまた気持ちが戻るんじゃないか、ってね。
.
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rin.(プロフ) - オタクさん» 嬉しいコメントをありがとうございます！ (2020年5月16日 17時) (
レス) id: e3dce3132d (このIDを非表示/違反報告)
オタク - 続きめちゃめちゃ楽しみです！更新頑張ってください！ (2020年5月16日 12時) (レス) id: b8fa45dd13 (このIDを非表示/違反報告)
rin.(プロフ) - yuさん» ありがとうございます！嬉しいです！更新がんばるのでお話覗きにきてくださいね^ ^ (2020年5月11日 21時) (レス) id: e3dce3132d (このIDを非表示/違反報告)
yu - rinさんのお話初めて読ませていただきました！このお話大好きです！続きがめっちゃ気になります。これからもがんばってください！ (2020年5月10日 12時) (レス) id: 6fee1f3b2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rin.
| 作成日時：2020年5月4日 16時
