好きになってもいいですか -2- (ページ9)

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壱馬side

夜になると肌寒くなる季節。

さっきまでのお店との寒暖差で寒いのか、手をスリスリしているAの隣を歩く

「ちょっと寄り道しません？」

俺は羽織っていた上着をAさんにかけ言う

うん、と頷くAさんと歩いて着いた場所は、閑静な住宅街にある公園だった

ベンチに腰掛けた俺たちは星を見ていた

「…あの。すいませんでした！
　連絡くれてたのに、俺…」

「いや、、私の方こそ謝りたい事あるの」

今日初めてと言ってもいいだろう、Aさんとの視線が交わる

「…あの日の事…、私の気持ち聞いてほしい」

俺はAさんの方に体を向け言葉を待った

「あの日、壱馬君が帰ってから剛典が来たの…」

俯いて話し始めたAさんに、俺は相槌を入れながら静かに聞いていた

「キスされて、、流れでそうなりそうになった…
　で、でもね！…と、咄嗟に拒否してて。。」

「ゆっくりでいいから」

涙声のAさんに俺は声をかける

「……キスマークつけてた奴が！
　って思ってるだろうけど。。

　私は、壱馬君にされたキスの方が嬉しかった。

　

　こんな私だけど、壱馬君のこと……

　す、好きになってもいいですか？」

顔を上げ俺を見たAさんの目からは、大量の涙が溢れ出していた

俺は両手で涙を拭うと、そのまま唇を重ねた

今度は嫉妬心なんてない。優しいキス…

唇を離すと、続けて俺が口を開いた

　