好きになってもいいですか -2- (ページ47)

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Aside

合方君が話してくれたからか、お昼からの仕事はしっかりとやってくれた広田君。

「合方君、ありがとう！
　人が変わったように仕事してくれたよ。笑」

「いや、あいつヤバいよ。
　話してる時なんかすげー様子変だった。」

私は全然気付かなかったけどな。

「森川さんこの後、少し話せますか？」

「分かった…」

合方君の言ってた、様子が変だったが気になる

え～、なんか嫌な予感するな…

するとLINEがきた

壱馬［謝りたい。これから会社まで迎えに行く」

A［私も謝りたい。待ってるね］

嘘…良かった…
広田君との話、早めに切り上げなきゃな。

仕事が終わり、広田君に呼び出された私はひと気のない場所にいた

「あの森川さん。すいませんでした…」

急に頭を下げられビックリする

「いや、私こそ…」

「…俺、森川さんが好きです…
　ずっと近くで見てきたし、森川さんの気を引きたくていろんな事してたけど全然ダメで。」

やっぱりそうだったんだ。

人誑しだからって勝手に遊びだって決めつけて

私は広田君の気持ちを踏みにじってたんだ

「…俺じゃ…ダメ、っすか？」

ジリジリと距離を詰められる

「ごめんね、私にはたい…っ！」

"大切な人がいるから。"

壱馬君を想いながら言った言葉は広田君によって閉ざされる

壱馬君じゃない唇の感触。

虫唾が走ると同時にふと蘇る昔の記憶。。

広田君を突き飛ばすと、膝の力がなくなった私はその場にスルスルと崩れ落ちる

「…なんで…」

壱馬君の笑顔が見たい…

早く会いたいよ…

なのに体に力が入らない

「…かずまくん…」

「ﾊｧ、俺以外の名前呼ぶのやめてもらっていいすか？
　…もう仕事辞める覚悟はできてるんで。」

そう言った広田君の目は怖かった

床に押し倒され広田君が跨ると再び唇を襲う感触。

昔の記憶が蘇った私は、声すら出せずにただ無意味な抵抗をするしかなかった

助けて…

　