好きになってもいいですか -2- (ページ43)

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壱馬side

"早くAに会いたい"

スマホをつついてて帰り支度が遅い慎を置いて、足早に事務所を後にする。

ｶﾞﾁｬ

「お疲れ様、いらっしゃい」

そう出迎えてくれたAはもう寝れる格好だ

「遅くなって、ごめん。
　てか素っぴんに眼鏡でも可愛いんやな///」

「お世辞でも嬉しいです///」

いや、お世辞なんかじゃない

「女の人って、素っぴんとかあんまり見せたくないんやないの？」

「だってこれが本来の私だし、、
　それに好きな人には全て知ってほしいから///」

Aの素直な言葉で心臓がキュッとなる

お風呂に入った俺は、Aの横に座る

「ねぇ壱馬君。もうすぐ誕生日だよね？
　なにが欲しい？」

「うーん、、Aとの時間かな～笑」

「今も私との時間じゃん。笑」

「俺はもっとこの時間が欲しい。」

「……そっか///」

それからしばらく考え込むA。

「ねぇ、壱馬君。」

「なに？」

「…あのさ～、……やっぱなんでもない。」

俺はふと思い出した。北人の言葉を。

「…なぁA。
　俺に言いたい事あるんだよな？」

なんで知ってんの？って顔で見てくる

「怒んないから言ってみ、…な？」

すると意を決したAは話し出した

「実はね、春に同窓会があるの。
　それに参加しようと思ってて、いいかな？」

これが言いたくて言い出せなかった事⁈

そんなの俺に許可とかいらないだろ。
もしかして北人に何か吹き込まれたか？

でも前に大地が言ってた事を思い出す

"姉ちゃんの事好きな同級生多かったみたい"

もしかしたら言い寄る男がいるかもしれない
Aの元彼だっておるかも…

「本音を言うと行ってほしくない。

　…でもAは行きたいんやろ？」

「うん…」

そんな顔見せられたら行くななんて言えない

「同窓会、楽しんで来なよ！」

嬉しそうなAの表情を見たら、これで良かったんだって思った

…でも間違ってた。俺は、自分の言ったことを後に後悔することになる

　