好きになってもいいですか -2- (ページ35)

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壱馬side

Aが家を出てから二度寝する気にもならず、慎にリハ前に会えるか連絡をした

「壱馬さんが早起きとか珍しいすね。笑」

「うん、まあ朝からいろいろあって。笑」

今朝のおっちょこちょいなAを思い出すとジワジワと笑えてくる

「なんか幸せな顔して笑いますね。笑
　…あ！もしかしてAさんと遂に？」

慎にはお見通しか。

「はぁ、あのAさんもとうとう壱馬さんにめちゃくちゃにされましたか。笑」

「めちゃくちゃにはしてへんわ！笑」

そんな会話をしながら歩いてる時だった

「あれ、Aと北人じゃね？」

「あ、ほんとだ。なんで一緒なんだろ」

仕事の打ち合わせって、北人と？

ずっと忙しくしてた理由は北人なのか？

しかも寝不足なのか、クマまでつくって

てかなんで俺に言ってくれんかったんやろ

やましい気持ちがあるとか？

北人もまだ諦めきれてないかもやし

「壱馬さん、大丈夫です？」

慎に言われ現実に戻る

「まずはちゃんと話聞いてあげてください。
　責めるならそれからですよ。」

「なんか2人にやましい事あるみたいやん！
　……あ、ごめん。」

「いや、俺は大丈夫すよ。」

思わず慎に八つ当たりしてしまう

いざ付き合うと、俺はAのことになると全然と言っていいほど余裕がなくなった

それほどかけがえのない存在になっていた

.

「壱馬、なんか今日お疲れだね～笑
　リハ終わったら話しあるんだけどいい？」

リハで絶不調だった俺に北人が声をかける

俺の気なんて知りもせずに…

　