好きになってもいいですか -2- (ページ11)

今日:1 hit、昨日:5 hit、合計:180,476 hit

.60 ページ11

Aside

壱馬君に気持ちを伝えた今、とても幸せだ

私、想像以上に好きかもしれない

「これからは敬語はなしね！」

そう言うと、俺からもお願いがあると言ってきた

「…A、って呼んでいい？」

「うん///」

照れ笑いした私たちは、今まで感じていた年上年下の壁がやっとなくなった

ｸｼｭﾝｯ

「…そろそろ帰るか。」

夜風に身震いしくしゃみをした私に壱馬君は言った

はい、と差し出された手

「手繋ぐのも付き合ってから…でしょ？笑」

「ああ゛くそっ！」

そう言って頭を掻く壱馬君

「今度さ、寮に遊びに来てほしいんやけど。
　メンバーがまた会いたがってたし」

「うん、お邪魔じゃなければ」

「よっしゃ！じゃあまた連絡する」

寮かあ～

またあの16人の個性に圧倒されんのかな。笑

でもみんなに会えるのが楽しみだった

彼らのつくる音楽は、今では私にはなくてはならないものになっているから

「ﾊｧ、好きになってよかった…」

消え入るような私の声に壱馬君が反応する

「へ？なんか言った？」

「え、ああ。
　壱馬君の歌声好きになってよかったなって」

「歌声だけやないやろ？笑」

なんて顔を覗き込んでくる

「いつかAのためだけに歌ってやるよ///」

約束！って指切りを交わした私たち。

.

「ありがと、送ってくれて」

マンションに着いた私は、かけてくれてた壱馬君の上着を返し手を振り別れた。

　