熱愛がまじになる日 ⑶

． ページ41

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Aside


ちょっといいお店を予約した。

壱馬も両親も大好きな、お鮨が食べられるお店。


　
母「こんないいお店、よく使ってるの？」

父「我が娘も立派になったなぁ…」

『普段から使わないから。今日だけ特別！』

母「にしても壱馬君、遅いわね」

『彼も忙しいの。時間作って来てくれるんだからね？』

母「そんな怒んなくても分かってるわよ。笑」

父「楽しみって事だよな？」


　
ふぅ、と一息付くとタイミングよく壱馬から連絡が。


　
『着いたって。連れて来るから待ってて』


　
両親を残し、壱馬が居るであろう店前へと出た。


　
壱「ごめん、遅くなった」

『ううん、お疲れ様。待ってるから行こ？』

壱「うん。俺、変なとこない？」

『ない！イケメン！爽やか！』

壱「その言葉信じるわ。笑」


　
壱馬が来てからの両親は想像してた通り…


　
父「こう見えて昔はモテてね、」

『お父さん…？』

母「若い頃は壱馬君に似てハンサムだったのよ」

父「母さんも美人で気立良くて、なぁ？」

『娘とその彼氏の前で惚気るのやめてくれる？』

壱「素敵なご夫婦ですね」


　
恥ずかしくなるほどの相思相愛ぶりだったけど…

両親との会話をそつなくこなしてくれた壱馬には感謝だ。


　
『壱馬ごめんね？疲れたでしょ』

壱「全然。むしろめっちゃ楽しかった。笑」

『ほんと？ 私、えげつないほど疲れたんだけど』

壱「夫婦愛っての？ なんかいいなぁ＿って思った。」

『昔から夫婦仲だけは良かったから。喧嘩も見た事ないし』

壱「俺もAとあんな夫婦になるのが理想やな」


　
まただ。さらっとパワーワード突っ込んでくる。


　
『今日こそ現行犯で確保ぉお！』

壱「ふっ、ははは…そういえば俺、重罪犯してたわ。笑」

『どんな刑にしようかしら』

壱「Aのことを一生愛する刑ってのは？」

『そしたら私まで重罪犯した人になっちゃう』

壱「…つまり？笑」

『私も壱馬のこと一生愛するって決めてるから』


　
何か言いたげな瞳が私を掴んで離さない。


　
壱「抱きしめていい？」

『ん、…ふふ。』


　
聞いてくる前にもう抱きしめられてたけど。


　
壱「いつか必ず、俺のお嫁さんになってな？」


　
この破壊力。やっぱり彼はズルいです。

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