スカッドサーブ ページ31
菊「にしても、水崎さんってやっぱ思ってたよりノリがいい感じだったんだー」
すると突然、菊丸くんがそう言い出した。
『そうかなー自分ではわかんないけど。…やっぱりって？』
菊「んにゃ〜、よく桃や越前と話してたりするし、クラス同じじゃん？だからそう思っただけ」
そういうとだから、と言って私を見てきた。
菊「これからも気軽によろしくねー」
『よろよろシクヨロ〜』
そんなこんなで話していると、どうやら今からダブルス1の試合が始まるようだ。
客席へ戻ってきたら、何やら氷帝の方から大声が聞こえた。
宍「おらぁ！狼狽えてんじゃねぇぞコラ！勝つのは氷帝だろうが！気合い入れて応援しろアホ！」
同じ部員の氷帝に、ダブルス1らしき選手は言った。
菊「あの帽子くん、宍戸か…橘との試合以降コンソレーションにも出ていなかったから」
不「うん…完全にレギュラーから落ちたのかと思ってたよ」
隣にいる菊丸くんと不二くんが、そんなことを言った。
そして、その後に氷帝の宍戸鳳ペアがコートに入っていった。それに続いて青学、乾海堂ペアもコートに入った。
越 「お手並み拝見ってとこだね」
菊「どっちのお手並み？」
越「両方っスよ」
菊「クール過ぎんぞお前」
『ほんとそれ』
そんなこんな話していたら、ダブルス1の試合が始まった。
最初は氷帝サーブのようで、鳳と呼ばれた選手がサーブを打つ。
鳳「一球入魂！」
その掛け声と共にサーブを打った。しかし、
『は、速い…』
不「とんでもないのが出てきたね…」
あまりにも速すぎて目で追うことすら無理であった。
その速いサーブを打っていく途中、ダブルスフォルトがあったものの余裕の表情を見せていた。
跡「あれは樺地、恐らくお前しか返せねぇな」
樺「ウス」
跡「今大会最速であろう鳳の必殺サーブ…スカッドサーブ」
横から跡部景吾のそんな声が聞こえた。
因みに、あのストリートテニスコートのとき以来、跡部景吾と呼んでいる。
氷帝のサーブが終わり、青学の乾くんのサーブになった。すると、前衛にいた海堂くんが後ろの方に下がってきていた。
水「海堂先輩があの位置まで下がってるってことは！」
乾くんがサーブを打ち、それを宍戸くんが難なく返していく。
後衛にいる海堂くんはそれをブーメランスネイクで返した。
海「ふっ！」
見事相手のコートに入ったが、本人は納得してなさそうな顔をしていた。
･
･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 89人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミズチー | 作成日時：2019年8月21日 14時
