後輩の小瀧くん。

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昨日と同じく部屋に入れば





部「君の部署異動が決まった」





特に前ぶれもなく唐突に言われた言葉





部「でも、直ぐにではない。

今、君にはやってもらっている仕事があるからな」






少し前から頼まれている

今度、うちの会社が開催するイベントの

その中のサービス提案




"提出期限は1ヶ月"





部「それが終り次第、"経理部"にいってもらう。

頑張れよ」






『ちょ…ちょっと待って下さい！何で急に！』






異動までの流れはわかった

だけど、こんな事を突然言われて納得する訳がない






部「昨日…君と小瀧くんが一緒に君の家に入って行く姿を見たって人がいてな。まぁ、昨日話した話もあり判断した。」







昨日、小瀧くんが送ってくれてたんだ…

その姿をうちの会社の誰かが見てて部長に言った






部「小瀧くんには引き続きうちの部署にいてもらって横田(桜)が変わりに小瀧くんにつくことになった。

噂と引き継ぎの事もあるから明日からもう横田についてもらう。だから、君は何も心配せずに経理部でしっかりと頑張りなさい。」









簡単な事だ。要するに今の仕事が終われば

"私はもういらない"






部「後、今後もまだ何かあるようであれば次は小瀧くんにも処分を考える。私からは以上だ。何か質問は？」








『いえ、大丈夫です。…失礼しました』







そういって部屋を出れば

漏れた溜め息、一つ






『はぁ…』






社内での部署異動はよくある事

規則を破ってしまったんだから

自業自得







平気

頑張れる。クビにならないだけまし






大丈夫






そう思っていても

心とは裏腹に自然と頬を伝う涙






『あれ、何、で…』






いくら意地をはっていたって心は正直で

本当はちっとも平気なんかじゃないみたいだ






拭っても、拭っても止まらない涙





こんなんじゃ流石に戻れる訳もなく

おちつくまで、

しばらくトイレの個室に篭っていれば






数人の声がして

出ようとしてたタイミングを失った









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