後輩の小瀧くん。

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『ねえ、桜』




桜「ん？何？」




『小瀧くんがここの会社に入社した理由て

"会いたかった人"がいるからなんだって』





桜「そうなの？初耳」





『誰か知ってる？』





桜「知る訳ないじでしょ！

むしろ誰なのか私が知りたいくらい」






そっか。情報通の桜でも知らないのか





桜「なになに、やっぱ小瀧くんの事、気になってる感じ？」





『別に…』





桜「やっぱ好きじゃん、認めなさいよ！」






『好きじゃ…な、い』






だって、ありえないでしょ





助けてもらったから？キスされたから？





好きになるなんて…




それに




小瀧くんは"後輩"だし





桜「わかる。わかる。小瀧くんみたいな後輩がいたら好きになっちゃう気持ち。好きにならないほうが難しいて！」






なんて持っているペンを煙草みたいにして

言ってくる桜






桜「応援するよ、私は」





『……』





でも、何となく気づいてはいる





小瀧くんに触れられた時の"ドキドキ"とか、





小瀧くんと柚木ちゃんが楽しそうに話してるのを
見ていると何だか"むかつく"のだとか…






小瀧くんの会いたかった人がいると知ってからの

"モヤモヤ"だとか…








何となく、自分の中の"変化"に気付いてる






素直になれないのは




小「先輩、」






私と小瀧くんが"先輩"と"後輩"だからだ。









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