恋だなんて認めない【影山飛雄】 (ページ9)

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影山side

Aさんは、変わった人だと思う。

中学の頃から俺に嫌がらせをするくせに、何故かずっと俺のことを見てくれている人。

昔はただ嫌われているだけだと思ってた。

けど、今になって思う。

明らかに嫌っているだけじゃない行動もあったのだと。

宮侑「…なぁ飛雄くん。ほんまに夏咲さんと付き合ってないんか？車の中の雰囲気えぐかったんやけど…」

影山「…付き合ってないっすよ。」

不思議そうな顔をしている侑さん。

昔は及川さんとAさんがよく疑われてたな、なんて思い出す。

宮侑「え〜、じゃあ飛雄くんは彼女が好きとかちゃうんや？」

……好き？

よく分からないことを言っている侑さんを、訝しげに見つめる。

宮侑「まぁ飛雄くんそういう関係には疎そうやもんな。

…え〜じゃあ俺ちょっと狙ってみたいわ〜、ハリウッド女優とかレベル違いすぎるかもしらんけど」

影山「ダメです。」

宮侑「え？」

影山「Aさんは、ダメです。」

無意識に口から発していた言葉の意味は、なんなのかわからない。

わからないけど。

あと人が俺以外の人と一緒にいるのは

影山「なんか、嫌なんで。」

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