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なんとか体育館に着いたのだが、試合は残念ながら終わっていた。
しかも飛雄の方勝ってやがる、チッ
外からチラッと結果しか見なかったので選手の姿はまだしっかり確認できていない。
そもそも中に入ったら騒ぎになること間違いなしだし…(飛雄が負けていたら騒ぎになってでも無理やり見に入るつもりだった)
帰り際の観客に見られるとまずいので、控え室の裏口へ向かう。
「ね、関係者なの、通してくれない?」
スタッフ「アポを取られている方ですか?すみませんが、お名前を…」
岩泉「あーわりぃ、そいつ関係者。」
お、はじめじゃん!
スタッフ「あ、そうでしたか!すみません!ではど、う……ぞ…………?」
「はいはーい、ありがとね?」
私の顔を見て唐突に顔を赤らめ、固まってしまったスタッフさん。
どうやらバレてしまったらしいので、人差し指で自分の口元を抑えて
"ないしょ"
はじめくんの後ろについていきながら、口パクでスタッフさんにそう伝えた。
岩泉「お前、明日帰国の予定じゃなかったのか?」
「そうなんだけどね、みんなに会いたくて撮影頑張って巻いてきちゃった♡」
岩泉「…あんまりマネージャー困らせんなよ。」
「わかってるよ、はじめは心配性だよね。」
岩泉「そりゃお前が自由すぎるからだ…」
ため息をつきながら苦笑いをする彼は、最後に会った時より何倍も大人っぽくなっていた。
まぁもうお互い24になっているのだから当たり前か…
「歳とったよね…ほんと…」
岩泉「なに当然のこと言ってんだ、おら着いたぞ!
まぁ久しぶりの再会だ、楽しめばいい…が……
あのなぁお前、あんまり影山いじめてやんなよ…?」
「嫌よ。」
岩泉「お前なぁ…」
呆れ顔で見てくるはじめの言葉を無視して、扉を思い切り開ける。
選手達「!?」
「みんな!!久し…ぶり………ね…………
まだ着替え中だったみたいなんだけど…はじめ………
さすがの私も痴女行為はしたくなかったわ…ッ!」
岩泉「わ、わりぃ…!」
目を見開いて固まっている着替え中の選手達が見えた途端、咄嗟に顔を俯いて目を瞑った。
「ちょ、ちょっと肌色で目がチカチカしちゃうから目を瞑っておくね…」
岩泉「お、おう……お、お前ら早く服着ろ!!いつまで着替えてんだ!!」
焦ったはじめの声をBGMに、私はそっと目を閉じた。
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猫人形 元猫耳アヤツリ人形 (°∀° )(プロフ) - 何故こんなにも評価されていないのか不思議なくらい良い作品でした! (2022年1月26日 23時) (レス) @page48 id: d8d7cfe01e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:久賀 | 作成日時:2021年11月25日 16時