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★ Ｎ side
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いつの間にか時間はたって､もう水平線には日が沈み始めていた。
それは､俺と潤くんの頬を真っ赤に染める。
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俺の頭の中には､相変わらずあのおじさんがいる。
赤い帽子にオーバーオール…じゃなくて､夏はいつも黒こげになるおじさん。
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少し離れた海岸沿いで､釣りをしている集団が見えた。
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…あの中に大野さんがいたら。…なんて。
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「…リーダー､どこ行っちゃったんだろうね??」
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「大野さんのことだから…まだ寝てるんじゃない?」
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「はは。ニノが言うと説得力あるな〜」
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ふは､と俺も笑う。
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今日で一番､自然に笑った気がした。
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2人のシルエットが､砂浜に黒く輝く。
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「そのうち帰ってきますよ。たぶんだけど」
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「…うん」
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帰ろっか､と潤くんが立ちあがって､俺に手を伸ばした。
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さすがジェントルマンＪ…でも今言うのはやめておこう。
この雰囲気というか､このムードを壊しちゃいけない気がする。絶対。
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気付けば周りに人はいなくて､俺ら2人きり。
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まるでこの海を貸し切りにしたみたい。
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Ｊとかなら､プライベートとかでもしそうだなあ。
なんたってジェントルマンＪだもんね。
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帰りは俺が運転するよ､なんて張り切っちゃって……失敗した。
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隣りの助手席ですやすや眠るＪの寝顔が見れたのはいいけど…いいけど…。
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俺も寝たぁいっっ!!
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とりあえず潤くんちまで行って､夜ごはんをご馳走してもらって
その日は泊まらずにちゃんと家に帰った。
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自分の寝室にあるベッドに､ごろんと横たわる。
それから､ゆっくりと目を閉じた。
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ま､明日になればきっと大野さんも来るだろ。さすがに。
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……なんて思ってから､今日でもう3日がたったんだけど。
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みんながソバを食べてるテーブルには､まだ食べてない俺のと……
もう1つ､蕎麦が残されている。
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…大野さんの､ソバ。
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ラッキー大宮sk!!w
ズキューンバズーカ
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作者名：なちゅ★、 | 作成日時：2012年11月4日 18時
