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出久は、私を明るいと言う。
でも、そうじゃない。
簡単に言えば、楽観的な悲観主義者。
此方をチラチラ見ながら話している人を見ると、｢ああ、陰口言われてるだけか｣と考える。
いつも失敗を前提に物事を想像しているから、それが悪い方向に進んでもなんら問題は無い。
ああ、そうかこうなったんだと考えて終わる。
･･･話がずれた。兎に角私は言う程明るい人間ではない。
いつしか知り合ったネッ友に出久に言ったのと同じ事を言えば、｢ブーメラン乙｣と言われるだろう。
あの時はつい感情的になってしまった、謝りたい。
しかし、自分からは流石に謝れない。
言い過ぎたところはあるが、出久にも非はある。
ちゃんと改心してくれたなら、私もちゃんと謝ろうk｢Aちゃん！！｣
『･･･出久、ノックはして』
緑｢あっごめん･･･
それと･･････さっきは、ごめんなさい。｣
『･･･それで？』
緑｢(やっぱり聞いてきた)僕はいつもすぐ悲観的になって、その度に人に助けられてきた。
だから今回も、大丈夫だろうって甘えてたのかもしれない。
僕のそういう悪い所で、人に･･･それもAちゃんに迷惑かかるなんて、思わなかった。
本当にごめん。次からは･･･っていうか、今後一切ないように、精一杯励みます･･･！｣
最後の一文を言い終えると、まさかのスライディング土下座をかましてきた。
まあ、なんか一言でもそういう事言ってくれれば許してたんやけどな。
次は私の番。
『私もごめんね』
緑｢？･･･え！？Aちゃんはなにも･･･｣
『いや、感情的になって言い過ぎたかも。それに、ネガティブなんて私もだし。』
緑｢そんなことはないと思うけど･･･｣
『いーや、こんなこと言ってる時点でネガティブやねんて。
やから、これから二人で頑張ろ。な？』
モサモサとした頭を撫でつつ自分が出来る限りの笑顔を向けてそう言うと、出久はボンッと赤面し、手で顔を覆った。
どっちが彼氏でどっちが彼女なのだろうか。
いや、性別とか関係ないか。あ、今のポジティブかも。
未だに顔を覆って唸っている出久を見ると、また口角が上がる。
『ふふ･･･じゃ、仲直り？』
緑｢ハ、ハイ･･････｣
おずおずとしながら顔を上げた出久を見て、胸がキュウッとしまった。
皆さん、こんな可愛い彼氏が他にいますでしょうか。
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作者名：おとん | 作成日時：2021年4月11日 18時
