恋と笑いは紙一重【芸人短編集】

レインフォール 【かまいたち 濱家】 ページ26

ハニワの新曲の"ノルスタジックレインフォール"を聴いたら作りたくなりました。←







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仕事終わりにテレビ局を出ると、何時もの貴方がいて、響く雨音が聞こえる。傘が無い貴方は急ぎ足で駆け出して、その服は雨で濡れていた。



私はその後ろ姿を見て、貴方の背中に手を伸ばす。



子供みたいな私の気持ちは、伸ばした手は、大人な貴方に届かなくて。いっそのこと、私では届かない貴方に容易く触れている雨に。


雨になりたい。








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濱｢今日の収録よぉ頑張ってたから飴ちゃんやるわ。ほれ。｣


『あー！また子供扱いしましたね！あれ程やめて下さいって言ったのに！飴は貰いますけど!!』


濱｢結局貰うやんけ。｣





1、子供扱いはしないで下さい。私だってもう22歳なんですから。立派な大人なんですよ。





濱｢Aちゃんはええ子なんやから。な？やから飴ちゃんもっといるか？｣


『いい子なんてお世辞要らないですからっ!!』





2、優しくして誤魔化すのはもっとダメ！濱家さん直ぐバレバレなお世辞言うから分かっちゃいます。


でも、それでもそんな貴方の事がやっぱり好きなんです。ねぇ、私の声聞こえてます？好きなんですよ！この恋心がいつまでも続いてほしくて、ワクワクして。

今ならこんな水溜りも、飛び越えられるよ。









濱｢、おっ。何してん、こんなトコで。｣


『え。あっ、いいえ！何でもないですよっ。……ていうか雨、あがりましたね。』


濱｢せやな。これなら急いで帰る必要もあらへんな。｣





雨あがりの空に鮮やかに虹がかかって、やっと貴方と目が合った。雨があがったって喜んでる貴方は、すぐ気付かれちゃいそうな私の恋にも気付かないくらい鈍感だから。もっと私を見て下さい。なんて。



ほら、もうすぐで夏ですよ。夏の近さを思わせるように、木々から滴る水滴が太陽の光に当たってキラリと光った。



あぁ。私今、貴方に恋してる。







『濱家さん、良かったら近くのお店でお茶して来ません？』


濱｢ええよ。何飲もうか。｣


『私ミルクたっぷりのコーヒー！』


濱｢やっぱり子供やなぁ。｣







雨あがりに。

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