恋と笑いは紙一重６【芸人短編集】

関係ない 【極楽とんぼ 加藤】 ページ23

俺シカさんさんのリクエストです。









・


俺は自分に言い聞かせる。
そう、俺は今あの輪の中で関係ねぇ存在。


ひとり、遠巻きにアイツらを見ていた。
…………荷物持ちとして。





白鳥｢あっ、このブランドの財布欲しかったんだよねー。｣


川村｢白鳥さん先月月給良かったんでしょ？買っちゃえばいいじゃないですかぁー。｣


『なら私もこの財布の色違い買っちゃおうかなー。』


白｢Aちゃんが買うなら買おっと。｣


川｢決まりですね。｣





たんぽぽの二人と、Aの荷物持ちとして買い物に付き合わされている俺。これでもガッツリ先輩やけどな。そう、先輩。





白｢加藤さんこれも持ってて下さい。｣


加｢いや俺先輩。｣


『彼女の友達の願いくらい聞いてあげてよ。』


加｢てか今日デート来てるはずなのになんでたんぽぽいんだよ。｣


川｢さっきそこでばったり会ったんですよー。｣


白・川｢『ねーっ。』｣





顔を見合わせて笑うAたちに呆れる俺。今日は彼女のAと"二人で"出掛けたはずだ。だが何故この二人がいるのか、俺には検討が付かない。取り敢えず追い払うことに。




加｢いやいや、取り敢えずお前らは別行動！な？はいはい、行った行った。｣


川｢じゃあAちゃんまた連絡ちょうだいねー。｣


白｢またねー。｣


『ばいばーい。』




俺とAの二人きりに戻り、俺はAに言い聞かせた。




加｢あのなぁ、今は俺とお前の二人で出掛けてんだろ？勝手に他のヤツ呼ぶなよー。｣


『呼んでないよ。偶然会っただけ。』


加｢だからって俺を置き去りにすんな。｣


『キミには関係ないでしょー。』


加｢あるわ！｣


『なに？嫉妬？』


加｢ちげぇよ!!｣





Aのペースに乗せられて、引きずられていく俺。まぁ嫉妬してたことは違くはねぇけど。




お前には関係ない。だろ？

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