恋と笑いは紙一重６【芸人短編集】

キミ彼女 【チャンプチョップ 立花】 ページ19

まりちろさんのリクエストです。
※｢アホ彼女｣のリクエストです。









・


立花｢Aー。お米炊くから洗ってくれへん？｣


『分かった。………あれ？お米洗うんって洗剤いるっけ？』


立｢アカンアカンアカンっ!!｣





俺は慌ててAの米洗いを交代して、サラダの盛り付けに代わってもらう。今は晩飯の準備中。そんな一時でも彼女のどアホっぷりからは気を抜いてはいけない。





『やっぱサラダは独創的に表現せんとね。』


立｢プチトマトを立てに積み上げられるお前が凄ない？ちゅーかサラダに独創的要素は要らへんわ。｣





・



『なっ、鯖のホイル焼き冷めてるからレンジで温めるな！』


立｢レンジにアルミホイルはアカンって!!｣





なんやかんやのドタバタで、なんとか食事の準備が出来て、俺らは机を挟んで向かい合って席に着いた。二人で声を揃えて｢いただきます｣。今日の晩飯も旨かった。




『なんや今日も準備に時間かかってまった。』


立｢Aのどアホっぷりには散々やわ。｣


『あははっ、すまんすまん。』





Aがにっこり笑って舌を出す。その笑顔を見ると、毎日Aのどアホっぷりに｢まぁ、ええか｣で終わってしまう俺は、彼女を支える彼氏失格やろうか。


いや、楽しかったらそれでええか。



今しか言う時はないと思った。


緊張も、戸惑いも
今の俺には何もなかった。






立｢なぁ、｣


『なに？』


立｢結婚しよか。｣





さらりと俺の口から出た言葉に、Aは驚いたり、戸惑ったりした姿は何も見せなかった。その代わり、俺の目を見てからぱっと頭を下げる。






『ふつつか者ですが、こちらこそよろしくお願いします。』


立｢そういうとこだけしっかりしてるやん。｣


『なんやそれ、嫌味？』


立｢いや、全然。Aらしくてええよ。｣







君をこれから支えていれるのは、
俺しかおらへんやろ？



やから、これからも君を見守らせて下さい。



なんて、クサイことは言えへんけど。

光をあつめて 【博多華丸・大吉 大吉】→←期待に反例 【アキナ牛シュタイン】

ラッキー芸人

ハイヒール

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す