何時かの思い出 【カミナリ たくみ】 ページ18
*初夏sora*さんのリクエストです。
・
たくみ「ただいまー。」
『あ、おかえりー。ご飯もう出来てるよ。』
た「おっ、ホント?腹へってたんだよなぁ。」
俺はそう言い、玄関の段差を上って廊下を歩くと、再びAはダイニングキッチンへと入って行った。
リビングへと入ると、部屋の壁に飾られた額に入った写真が一番に目に入った。振袖に身を包むAと、袴姿の俺。結婚してから早いことに一年が経っていた。
『たくみくーん?ご飯だよ。』
た「あ、おう。」
Aに声をかけられてテーブルにつく。色とりどりの野菜のサラダに、唐揚げが何個かあった。2人で手を合わせて、食べ始める。
『あっ、たくみくん。』
た「ん?」
『ちょっと動かないでよ…。』
Aは椅子から腰を浮かせて身を乗り出すと、俺の方に手を伸ばしてきた。すると俺の頬に触れて、再び座り直す。
『ごはん粒、ついてたよ。』
た「うおっ、マジか。全然気付かなかったっぺ。」
『確か私とたくみくんが初めて話した時もごはん粒取ってあげるのから始まったんだよね。』
た「そうだったかぁ?」
とぼけるように言うが、その時の記憶はしっかりと覚えている。初めて合コンたるものに誘われた時、たまたま隣に座っていたのがAで、俺ら2人は黙りこくっていた。
『…あ、たくみ、さん?』
た「え、あ…。何ですか…?」
『これ、ごはん粒付いてましたよ。』
た「えっ、ありがとうございます…。」
『あははっ。』
まるで昨日のことのように蘇ってくる思い出が懐かしい。すると、ぽんぽんと肩が叩かれて、ふと我に返る。
『ほらほら、食べないと冷めちゃうよ?』
た「あいよ。」
俺は大盛りのご飯を掻き込む。
それをAは、
嬉しそうに眺めていた。
ラッキー芸人
ラニーノーズ
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凛凛(プロフ) - はじめまして、すみません。あの……ミキ 昂生じゃなくて、昴生たと思う。漢字が間違えですよね……? (2018年4月15日 2時) (レス) id: 62c9d1a185 (このIDを非表示/違反報告)
kurumikan212(プロフ) - リクエストありがとうございました。凄く楽しく読ませて頂きました!リクエストで吉村崇さんで胸キュンみたいなのが読みたいです。よろしくお願いします。 (2018年4月10日 19時) (レス) id: bfc812d370 (このIDを非表示/違反報告)
ちきち - 今回もありがとうございました!めっちゃよかったです!!幸せな気分になりました!次のリクエストもお願いしていいですか?昴生さんに嫉妬される話が見たいです。よろしくお願いします! (2018年4月1日 0時) (レス) id: 58e492c837 (このIDを非表示/違反報告)
ユカリ(プロフ) - AIRIjinrさん» リクエスト承りました! (2018年3月31日 11時) (レス) id: 8263d84421 (このIDを非表示/違反報告)
AIRIjinr(プロフ) - リクエストです!!アインシュタインの河井で他の芸人さんと自分が仲良くしててそれに嫉妬するというのを読みたいです!楽しみにしてます! (2018年3月30日 23時) (レス) id: 153aa2f1cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユカリ | 作成日時:2018年3月21日 11時