君に興味なんてない 2 (ページ7)

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「きょもとなんかあったでしょ？喧嘩でもした？」

「喧嘩とかそういうんじゃないです。私たちそういう関係じゃないので」

「いやそういう関係じゃないのは知ってるけど、仲は良かったんじゃねぇの？」

「…友達、やめたんです」

「は？なにそれ？」

田中さんが眉を顰める。

なにそれ、と言われてもそれ以上でもそれ以下でもないんだけど。

「友達ってやめるとかどうとかあんの？なんか北斗みてぇなこと言うね」

「松村さんはそういう人なんですね？」

「そ。あいつは一定期間連絡来ないと親友が知り合いに降格したりとかめんどくせぇこと言うのよ。Aちゃんもそういうタイプ？」

「いや、私はそこまでじゃないです」

「だよねぇ、そういうタイプだったら俺、ちょっと仲良く出来なさそうだわ」

「別に田中さんと仲良くするつもりはないですけどね？」

「えぇまぁじでぇ？」

そんな釣れないこと言わないでよ、なんてへらり、と笑う田中さんをもう一度睨む。

いや、仲良くするつもりだったの？と野暮なことは聞く気もないけど。

「あぁ、だからきょもがあんな感じなのかぁ」

「あんな感じ？」

「もう俺に話しかけるな、誰も信じねぇ、って感じでさ。まぁ仕事に支障はないけど、一旦仕事から離れたときの空気感はそりゃもうやばいよね」

田中さんはそうやって笑って言うけれど、きっと相当なものなんだと想像は出来る。

仕事に支障に出てないだけマシか。
っていうかそもそも私の存在が仕事に支障をきたすとは思わないけど。

「それは別に私関係ないんじゃないですか？」

「ほんとにそー思うわけ？」

「そう思うもなにも…」

私が大我くんにそんな影響を与える存在だとは到底思えないし。

田中さんはなにをもってそう考えてるんだろう。

「多分、Aちゃんが思ってる以上にきょもはAちゃんのこと思ってると思うけどね」

「その根拠はなんなんですか」

「んー？根拠？？俺の直感、かなぁ」

「…1番信用ならないやつじゃないですか」

「ふはっ、Aちゃんめっちゃ言うじゃん」

吹き出した田中さんが目尻に皺を寄せて笑う。

「でーも、意外と俺の直感は当たるもんよ？」

はぁ、と適当に相槌を打てば「信用してねぇな」なんてまた田中さんは笑った。
そしてそのあとでその顔を真剣なものに変えてこちらに視線を向けた。

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