君に興味なんてない 2 (ページ14)

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「そういうつもりじゃなくて・・・ただ、ちょっとなんだよ今更って腹立って、八つ当たりした、」

縋るように小さく呟く大我くんの指先に力が籠る。

ぎゅっと握られた手首には彼の低めの体温がじんわりと伝わってくるようだった。

「ごめん、やっぱ行かないで、、」

「でも、今更、」

今更、何を話せばいいのか。

田中さんに乗せられるがまま、ここへやって来たけれどあんなひどいことを言って切り捨てた奴が何を今更のこのこと話を出来るというのだろう。

「Aは、俺と話すの嫌、？」

以前の強気な態度の大我くんはそこにはもういなくて。

弱々しく下方に向けられた視線と、声。

それを隠すように力が込められていく指先。

そのひとつひとつに胸が苦しくなっていく。

「・・・大我くんのほうが嫌でしょ、私なんかと話すの、」

「・・・んなことない、」

綺麗な金髪の隙間からこちらに視線が向けられた。

「俺は、Aとずっと話がしたかった」

「でも、私、酷いこと言って、」

「あれが本心？」

「・・・、」

「あれが本心だとしたら、そもそもここには来ないだろうし、今だって俺の手を振り払って出ていくはずだろ。それをしないってことは、違うってことじゃないの？」

核心を突かれて、言葉が出てこない。

あれが彼を遠ざけるための嘘だったことも、ここに来た本当の理由も、彼にはお見通しのようだ。

抜けているように見えて、彼はこういう点に関してはどうやら鋭いらしい。

「ねぇ、どうなの？」

「あの、」

「Aは今でも俺と、友達辞めたいって思ってる？」

一歩、一歩、と距離を詰められて。

それを避けるように一歩、一歩、と私も後ろへ下がるけれど、そんなことをしていたら、いくら広い大我くんの家だとしてもあっという間に壁に行き当たる。

あぁもうどこにも逃げ場はない。

「ねぇ、どうなの？」

もう一度、大我くんが声を上げる。

近づく大我くんの顔。

その瞳に映る私はひどい顔をしていた。

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