君に興味なんてない 2 (ページ1)

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大我くんの連絡先を消して、毎日飽きもせずに送られてきていた正直言えばどうでもいいような内容の話題も目にすることはなくなった。

送られてくるメッセージにうんざりしていたはずだったのに、なくなったらなくなったでちょっとだけ寂しさを覚えている自分もいて。

いや、連日送られてきたのがぱったりなくなったから一時的に寂しさを感じているだけの話だとは思うけど。

大我くんに言われてダウンロードしたアプリは、自分1人じゃ起動することもないけれどなんだか消せずにそのままにしてある。

大我くんの連絡先はあんなにあっさり消したくせに変な話だとは思うけれど。

街中を歩いていて、ふと目に入ったポスターが大我くんの好きなアニメのやつだったり、電車で隣に座った学生が話をしている内容が大我くんのハマっているカードゲームの話だったり。

特別気にしているつもりはないのに至るところで気づけば大我くんに関する何かに触れてしまうのはなんの因縁だろうか。

もう彼とは一切関係ないくせに、いちいちそんなことを気にしてしまう私も私だけど。

そんな日々のなかで、相も変わらず私は大して興味もない話題の取材をしてはそれを形にする仕事をしている。

今日もまさにそんな日だった。
適当とは言ってはいけないけど、まぁ当たり障りなく取材を進めて、さて帰ろう、と現場を後にしようとしたときだった。

打ち合わせに使っていた隣の部屋のドアがほぼ同時に開いて、そこから出てきた人物の姿に息が止まりそうになった。

っていうか、一瞬本気で止まった気がする。

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