君に興味なんてない (ページ41)

今日:12 hit、昨日:10 hit、合計:346,163 hit

41 ページ41

部長の言う通り、その日を境に私の仕事はまた以前の書きたくもなけりゃ興味もないゴシップ記事とどこに需要があるんだか分からないようなニッチな内容の特集記事を書くものに戻った。

今まで私が書いて世に送り出していたものたちは、たしかに誰かの目に触れることはあっても、そこから何かが生まれることなんて何もなかった。

別にあってもなくても世界は変わらない、そんな言葉たちを日々紡いでいた。

それがSixTONESと関わるようになってからは、少しではあるけれど反響をもらえるようにもなって。

Twitterで彼らのファンが私の記事について「彼らの魅力を引き出してくれる話題の振り方をしてる」って書いてあるのを見つけたときは嬉しさから鳥肌まで立ったくらいだ。

別にあってもなくてもどうでもいい言葉たちが、少しずつ誰かの目に留まってそして記憶に残ってくれる。

それが嬉しくて堪らなかった。

また読みたいと、あの人の記事が楽しみだ、とそう思ってもらえたらいいな、ってそう前向きに仕事に向き合えるようになっていたのに。

仕方ないことだと分かっている。

分かってはいるけれど、でもそんなにすっぱり割り切れない自分もいて。

たたただ苦しさだけが残っていく。

相変わらず、大我くんからの連絡はなかった。

もう、彼らと仕事をすることもない、って連絡をしたほうがいいのかな。

でもそんなの大我くんからしたら関係ないことなのかもしれない。

あれだけ頻繁に来ていたメッセージがもう来ないってことは、私のことなんか別にどうでもよくなったのかもしれない。

友達、って言ってたけどそれもきっと"友達ごっこ"で、もうごっこ遊びに飽きてしまったんだろう。

そんなことを考えながらメッセージアプリの画面を開けたり、閉じたり。

やっぱりやめよう。
もういいんだ、もとの生活に戻っただけじゃん。

何度目かわからないくらいに立ち上げたメッセージ画面。

余計なことを考えないように、って大我くんとのトーク履歴を削除した。

.