君に興味なんてない (ページ31)

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「あー、その、男女関係的なこと、というか。恋愛的なものというか。そういうのってうちのメンバーとあったりしたりする？特に京本、とか」

結局良い表現が見つからず、ほぼドストレートの球を投げてしまった。

最悪だ。

「何言ってるんですか、松村さん」

有り得ない、と言わんばかりの表情を浮かべて、さらになに言ってんのこいつ、みたいな声色で否定された日にゃもうなんも言えない。

「いや、なんか前より距離が近づいた気がした、というか」

「あぁ、和解したからじゃないですか？」

「和解？」

「松村さんご存じなかったでしたっけ？京本さんと私色々あったんですよ」

まぁ京本さんの大きな勘違いだったんですけど、なんてAさんは笑う。

「まぁそれでSixTONESさんに最初お会いしたときは険悪ムードだったんです。京本さんも私の事警戒してたし、私も京本さんに良い印象持ってなかったし」

「そういうこと。てっきり、俺、お二人の間になんかこう恋愛的な何かがあったんじゃないかって思っちゃった、」

「それは面白すぎますね、松村さん。意外と少女漫画脳ですか？」

「少女漫画脳って何？」

「いや、なんでも」

そう言いながらもAさんは面白そうに笑ってるけど。
いや絶対面白がってんじゃんこの人。

「まぁ残念ながら松村さんが期待しているようなことはなんにもないですよ」

「別に期待はしてないのよ。ただ単になんか気になったというか」

「はいはい、わかりました。ご期待に添えなくてごめんなさいね？」

「ねぇ！ちょっと？！」

楽しそうに笑うAさんとタジタジな俺。

いや自分から話を振ったんだけど、なんか思った展開と違うんだけど？？

「じゃぁ松村さんこのあともお仕事頑張ってくださいね」

「あ、うん。Aさんも」

ひらり、と楽しそうな顔を浮かべながら手を振るAさんに手を振り返す。
少しだけ鼓動が早い気がするのは、きっと変に慌ててしまったせいだろう。

そんなことを思いながら、俺はメンバーが待つ部屋へと戻った。

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