不誠実な五条くんに弄ばれたい！【五条悟】

5.ノリは良い ページ6

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恋バナが一段落した後は後輩達も巻き込んでゲームやトランプで盛り上がり、日付が変わる前に解散した。


女子寮に戻っている途中、硝子に「楽しかった？」と聞かれて「うん！」と素直に頷けば、「夏油に浮気の密告されてる時」と言われた。ああ、そっちね。親指を立ててグッとサインをつくる。





「めちゃくちゃ満喫した！」

「だよね。頬緩んでるの見えたし」

「あ、バレてた？」

「夏油にはバレてないっぽいよ」

「ならよかった」





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五条くんは所謂クズ男だけど、どうしようもない男なわけじゃない。何故なら、一緒にいる時は普通に楽しいんだよね。ノリは良いし、悪ふざけ好きだし。


だから、楽しめる時は思い切り楽しむに限る。





「なあA、傑と硝子にドッキリ仕掛けよーぜ」

「ドッキリ？いいけど、何の？」

「俺とAの体が入れ替わったドッキリ」

「何それ面白そうやろ」

「Aならそう言うと思った」





呪いによって私達の体が入れ替わった設定にしよう、とのことだ。つまり私は五条くんの口調や性格を演じなければならない。まあ、なんとかなるでしょ！


2人で設定を話し合ってるうちに、自販機に行っていた2つの足音が教室に近づいてくる。私と五条くんは顔を見合わせて頷く。グッドラック！


ガラッと扉が開いた瞬間に、私のフリをした五条が「硝子ー！！」と硝子に抱き着くに行く。硝子が大柄な男に覆い被られて潰されそうになってる。


突然の五条の奇行に2人はドン引きしている。





「どいて五条！苦しいっての」

「あ、ごめん……」

「悟が素直に謝った！？」





私は腕を組んで「おい俺だって普通に謝るわ」と夏油くんにツッコミを入れる。五条くんならこういう風に言うだろう、きっと。


ようやく状況がおかしいことに気づいた夏油くんと硝子が「どういうこと？」と首を傾げ始める。


五条くんは再び「硝子ー！私どうすればいいんだろー！」と硝子に泣きついている。硝子は混乱してされるがままだ。……ていうか、私ってそんなに硝子に泣きつきにいくイメージなの？


かろうじて夏油くんが「説明しろ、悟」と硝子に抱き着く五条くんに問い詰めているので、五条くんを演じる私が代わりに答える。





「俺とA、中身が入れ替わってんだよ。厄介な呪いのせいで」






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