11-甘い雰囲気 ページ11
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「やばい。お母さんから鬼電と鬼ラインきてる……。そりゃそうだよなあ。とりあえず真凜の家に泊まったって誤魔化しとこ……」
「デイリーこなさなきゃ」
「いや凪くんはデイリーこなしとる場合かい！」
とりあえず一旦帰ってシャワー浴びて……、いや帰ったら間に合わない！遅刻確定！私大学は指定校推薦狙ってるから遅刻とか欠席とか許される理由がない限りしたくないし……。
「サボる？」
「それは無理！……どーしよ、じゃあ……」
頭をフル回転させて瞬時に計画を立てる。とりあえず制服は昨日干して乾いてるだろうからそれを着るとして、下着はコンビニで買って、シャワーは……。
大分恥ずかしいけど、自分の未来の為に勇気を振り絞って切り出す。
「凪くん、一生のお願いがあるのですが」
「なに？」
「……シャワーを貸してください」
うつ伏せになってスマホゲームをしている凪くんの肩がピクッと揺れる。そしてすぐに鳴り響く「GAME OVER」の音。こっちを振り向かないまま言う。
「い、いーよ」
「……ありがとう。助かる」
なんとなく気まずい雰囲気が流れたのには、気づかないフリをしておいた。
「あ、でも私ちょっとコンビニで買ってくるものあるから、良かったら凪くん先にシャワー浴びちゃって」
「……分かった」
＊
＊
＊
「シャンプーとか、てきとーに使っちゃっていいから」
「あ、ありがとう……」
コンビニから帰ってくると、凪くんは既にシャワーを済ませて洗面所で歯磨きをしていた。気を遣って急いでくれたのかな。凪くんの濡れた髪から漂う男の子のシャンプーの匂いに、ちょっとだけ意識してしまう。
昨日から微かに流れる、甘い雰囲気。
その雰囲気に呑み込まれてしまえば、もう以前の私には戻れない気がした。
頭を切り替えて、とりあえず学校に行くことに集中する。とっととシャワーを済ませて髪をセットして、時間があったら少しだけメイクもして……。
そんな事務的なことを考えてシャワーを超高速で終わらせた。
すっかり乾いている制服に袖を通し、髪の毛も整えて、メイクは眉毛を描くのとリップだけに留めてリビングに行く。
「昨日の残りの野菜炒め、お昼用に持って行きたい」
「あ、そうだね。お弁当箱とかタッパーってある？」
「ある」
凪くんのはお弁当箱に、私のはタッパーに入れさせてもらって、漸く学校に向かった。
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はむスター(プロフ) - 茶々さん» 初コメありがとうございます！ブーゲンビリアの花言葉、気づいてくださった方がいて嬉しいです😭 (2023年2月10日 17時) (
レス) id: 311247fabe (このIDを非表示/違反報告)
茶々(プロフ) - 初コメ失礼します！ブーゲンビリアの花言葉でもうしんどいです、、。好みど直球な作品で一気読みでした！ (2023年2月3日 22時) (レス) id: 2bcc5ab034 (このIDを非表示/違反報告)
はむスター(プロフ) - 莉紅-リク-さん» お待たせいたしました！続編でもお会いできること楽しみにしています！☺️ (2023年1月20日 17時) (レス) id: 311247fabe (このIDを非表示/違反報告)
はむスター(プロフ) - おりかさん» ありがとうございます！続編でもよろしくお願いします☺︎ (2023年1月20日 17時) (レス) id: 311247fabe (このIDを非表示/違反報告)
莉紅-リク-(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！続編待ってます！！ (2023年1月20日 8時) (レス) @page50 id: 24f0804e56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はむスター
| 作成日時：2022年12月28日 17時
