21話 ページ26
轟side
目の前で幸せそうにドーナツを食べる加美山を見て、俺はとても微笑ましい気持ちになる。
口の端についていたチョコを指で取れば、加美山は少し恥ずかしそうに笑った。
「....なあ、これからAって呼んでいいか？」
「へあっ！？え、あ、うん！全然いいよ！」
「じゃあかみ....Aも、俺のこと名前で呼んでくれ」
「ほわっ！？あ、う、うん！分かった！じゃあ、しょ、焦凍くん....？」
....俺がAに抱いている感情は、恋愛感情ではない。
多分、庇護欲からきているものだと思う。見ていると何か放っておけなくなるし、守りたくなる。
俺は、加美山Aという人間が好きだ。
いつも一生懸命で、たまに被害妄想が激しいが、どんな奴にも平等に優しく接している。
.....よく考えたら、緑谷とAって似てるよな。幼馴染だからか？いや、それは関係ねえか。
爆豪は真逆の性格だもんな。(失礼)
「.....どうしてAは、爆豪のことが好きになったんだ？」
「え？」
気づいたら、素朴な疑問を口にしていた。
Aみたいに怖いのが苦手そうなやつが、爆豪を好きになる理由が分からねえ。こう言っちゃあれだが、態度が完全にヤンキーだぞ。
そう言うと、Aは「それ絶対勝己くんに言っちゃダメだよ！？」と焦ったような表情を見せたが、そのうち爆豪について語り始めた。
「勝己くんはね、ああ見えて結構優しいんだよ。わたしが小さいときに迷子になったときも、勝己くんは誰よりもわたしを探して見つけてくれたし、転んで泣いていたときも絆創膏を貼ってくれたし、飼っていた犬が死んで泣いていたときはわたしの傍にいてくれた。そんな勝己くんが、すごく大好きなの」
そう言っているAの顔は輝いていて、本当に爆豪のことが好きなんだなと思わせるのには充分だった。
.....そこまで言うなら、俺はAの恋を全力で応援しようと思う。
Aを泣かせたら容赦しねぇけど、俺は一番にAの意思を尊重したい。
.....なんか俺、Aの保護者みたいなこと言ってるな。
「本当に爆豪のことが好きなんだな」
「えへへ、うん！好き！」
「....そうか。相談事があれば、遠慮なく俺に言っていいからな。話くらいは聞いてやれる」
Aはその言葉を聞いて、「轟くん、ほんとにいい人....！！」と感激していた。
何だか可笑しくて、俺は少し笑った。
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ゴリラ好きの人間。(プロフ) - 田んぼさん» ありがとうございます！！そう言ってもらえて嬉しいです！ (2018年8月9日 22時) (
レス) id: 841557aa5a (このIDを非表示/違反報告)
田んぼ - 面白かったです♪続き楽しみにしてます！(^-^) (2018年8月9日 22時) (携帯から) (レス) id: 238af52e71 (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラ好きの人間。(プロフ) - ふぅ君さん» 返信が遅れてしまい、大変申し訳ありませんでした！！まだまだ未熟な私の作品を読んでくださり本当にありがとうございます！！ふぅ君さんの小説、とても興味があるので見たいのですが、なんという作品ですか？ (2018年4月28日 3時) (レス) id: 841557aa5a (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラ好きの人間。(プロフ) - まいこさん» 返信が遅れて本当に申し訳ありません！！そう言ってもらえるととても嬉しいです！ありがとうございます！！ (2018年4月28日 3時) (レス) id: 841557aa5a (このIDを非表示/違反報告)
ふぅ君 - 面白いです(*≧∀≦*) 僕の小説もこんな感じになってほしい(切実) (2018年3月25日 4時) (レス) id: 46fef89fcc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゴリラ好きの人間。 | 作成日時：2017年8月10日 0時
