赤い糸と向日葵 (ページ6)

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No.５ページ6

『うぅ…んん…』

天心さんが来て数時間後。熱が上がりキツくなってきた。

時計の針の音が部屋に響く。

天心「ん～…病院行ったほうがいいかなぁ～？…」

病院。そう聞いた途端私の危険信号が点滅した。気が付いたら、側に立つ天心さんのTシャツの裾を掴

んで訴えていた。

『病院…行きたくない…』

天心「っ！……分かったよ」

ーーー夜ーーー

熱もだいぶ下がり、微熱になった夜。私は天心さんと話をしていた。

天心「Aちゃんはさ、なんかしてみたい事とかないの？」

してみたいこと…。

『…そこにあるノート、取ってくれませんか？』

天心さんから受け取ったオレンジ色のノート。表紙には〈人生で一度はやりたい事〉。

天心「なにそれ」

『小学生の時に書き始めたんですけど、人生で一度はやりたい事ノートってやつで』

ぱらっと1P捲ると、華奢な文字が並んでいた。その一行一行の横には向日葵マーク。

天心「すごっ、ずっと続けてるんだ」

『去年からずっと止まってるんですよね笑』

数ページ開いた後、手が止まる。

『私、アルバイトしたいです！』

天心「お！アルバイトか～…具体的にどういうところが良いとかあるの？」

『…危なくなければどこでも…』

天心「…うちのジムでどう？」

天心さんのジムって確か…TEPPENGYM？

『い、良いんですか！？』

天心「いいよいいよ」

何と数秒で電話していただき、アルバイト入りすることができた。