逢いたい時は虹をみる-2-［V］

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2003年3月


無事に卒業の日を迎えた。


袴を身に纏う人も多い中、
私はスーツを着て出席した。

4年前、合格祝いで6人から貰ったものだ。


午後には仕事があったので、
そのままの格好で向かう。


三宅「卒業おめでとう！」


「ありがとう。みんなにもらったスーツだよ」


井ノ原「大切にとってくれてたんだ」


「当たり前じゃん。体型変わってなくて良かったー」


今年は
7月にはカミセン主演の映画が、
9月にはV6全員が出演する映画が公開、

夏にはV6のコンサートが、
冬にはカミセンのツアーが決まっている。

そして……


三宅「ついにAもOLさんの役か〜」


井ノ原「マネージャーくんから聞いたよ。恋愛モノなんだって？」


「えー！なんで先に言っちゃうの！！」


マネージャー「すいません、嬉しくてつい」


私は担当マネージャーのことを
冗談交じりに睨みつけた。


私は初めて学生以外の役を貰えることになった。

しかも、内容は王道の恋愛モノ。


「みんな見ないでね……」


三宅「えー？ いつも見て見て！って言うのに？」


井ノ原「メールでお知らせまでするのに？」


「今回ばかりは恥ずかしいです……」



まだ台本は手元に届いてないし、
撮影が始まるのはもう少し先だけど、

聞くところによると、
キスシーンとかあるらしい。


それを兄たちに見られる私の気持ちを察して下さい……。



そんなこんなで、今年は忙しくなる予感。

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