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岡田side
「熱くない？」
逢江「だいじょぶ」
剛くん経由で用意された氷嚢は
お湯も入れられるタイプ。
健くんが持ってきてくれたお湯を注いで
Aに渡し、俺は隣に腰を下ろした。
これほど明るい場所で薄着になったAは
今日初めて見た。
俺らと同じようにアクロバットをこなせるレベルの
鍛えられた筋肉。
全く無駄がない。
それでいて女性的。
(そんなふうに表現するのもなんだか気が引けるけれど)
恋愛感情は無いとはいえ、目のやり場には困った。
普段、着替えは別室。
ライブの曲間の早着替えだと
同じ舞台裏でおこなうけれど、
ステージの裏は薄暗いし、
そもそも時間との勝負の中で
人のことをジロジロ見たりはしない。
だからこそ、
この明るさでAを見るのは
悪いことしてる気分にもなるわけで。
視線をAから外して前に向ける。
あいにく、鏡張りのリハ室では
本人から視線を外したところで
鏡越しに視界に入ってしまう。
床に座って膝を抱え、
お湯の入った氷嚢を胸に当てているAの姿を見て思う。
なんでAが傷つけられなきゃいけなかったのか、と。
台本にない演技をすることはある。
それはもっと作品を良くするためだったり、
役に染まった自分が勝手に動き出すからだったり、
人によって理由はさまざまだと思う。
でも、相手が居る中で1人身勝手に暴走するのはご法度だ。
ましてや、
こうやって相手に傷を残すなんて……。
そんなの演技じゃない。
作品のためにはならない。
絶対許されることじゃない。
悔しさと怒りのあまり、
震える拳で自分の太ももを思いっきり殴っていた。
その拳の上に、
Aの手がそっと重なる。
「っ、ごめん」
気づかれているとは思わなくて、
少し動揺した。
一瞬目が合ったけど、
俺の方からすぐに逸らしてしまった。
Aは何かを訴えるみたいに悲しい目をしていた。
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ﾖ-ﾘﾝ(プロフ) - tataichihi0719さん» そのように言って頂き、とても嬉しいです！最後までお付き合い頂けますと幸いです。 (2021年2月3日 0時) (
レス) id: 3d151d95ac (このIDを非表示/違反報告)
ﾖ-ﾘﾝ(プロフ) - わーいなんださん» 嬉しいコメントをありがとうございます。これからも楽しんで頂けるよう、頑張ります！ (2021年2月3日 0時) (レス) id: 3d151d95ac (このIDを非表示/違反報告)
tataichihi0719(プロフ) - 続きが待ち遠しいです！ (2021年2月3日 0時) (レス) id: d7d462c614 (このIDを非表示/違反報告)
わーいなんだ - 一作目、二作目とどちらも楽しく読ませてもらっています！ (2021年2月2日 15時) (レス) id: 3110676615 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾖｰﾘﾝ | 作成日時：2021年1月26日 21時
