先のこと ページ1
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2002年、春。
「長野くん」
長野「どしたの、Aちゃん」
収録終わりの楽屋で長野くんと2人きりだった。
この後、2人でロケに行く。
実はこのペアはとっても珍しいことで本人達もちょっとビックリ。
「私は長野くんの優しいとことか、包容力あるところとか、アイドルとしての姿勢とか全部含めて大好きだけど、長野くんは私の事嫌い？」
長野「Aちゃんのことは好きだよ。
えっ、何これドッキリ？カメラ回ってんの？(笑)」
楽屋をキョロキョロ見回す長野くん。
「回ってないよ(笑) やっぱ長野くんこういうの読まないよね」
長野「なーに？」
「この記事によると、長野くんと逢江は不仲なんだそうです」
私はそう言って、ネット上にアップされた記事を長野くんに紹介した。
長野「なにこれー！よっぽど書くこと無かったんだろうね」
そこには、長野くんと私の絡みが少ないこととか、あることないこと書かれていた。
「“20歳を過ぎてもなお制服ばかりで幼い印象の逢江だが…”って」
確かに私は今まで学生の役しか演じたことがない。
レギュラーのバラエティでも制服を着ることが多い。
Jrの頃の約束のまま、
プライベートでもスカートは履かなくなったし、
仕事の衣装でも制服以外のスカートが用意されることは無かった。
髪の毛も、ずっとショートか、
長くても肩につかないくらい。
事務所の意向で
中性的……というより、ボーイッシュなキャラクターで売ってきた。
それが、ここ最近になって
そのキャラクターと
自分自身の心とが乖離し始めているような気がしていた。
長野「気にしてる？」
「気にしちゃう……。私このままじゃダメだよね。
大学の同期はね、今、スーツ着て就活してるんだ。そういうの見てるとちょっと焦るの。私の将来ってどうなるんだって」
長野「うん」
長野くんはゆっくりと頷きながら聞いてくれた。
「V6を辞めたいとは全く思わないよ。
でもね、大学の同期に言われたりするの。『逢江ちゃんは将来安泰じゃん』とか。確かにもう仕事は決まってるけどさ……そんなわけないよね。私は誰かに求められなくなったら終わってしまう職業だもん」
現に今、ソロのお仕事が少なくて焦っていた。
「私、今すごく不安なんだと思う。他人事みたいな言い方だけど……こんな記事だって、今までなら気に留めなかったのに。急にごめんね、長野くん」
長野「Aちゃん。そういう話、いっぱい聞かせて？」
「ありがとう」
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ﾖ-ﾘﾝ(プロフ) - tataichihi0719さん» そのように言って頂き、とても嬉しいです！最後までお付き合い頂けますと幸いです。 (2021年2月3日 0時) (
レス) id: 3d151d95ac (このIDを非表示/違反報告)
ﾖ-ﾘﾝ(プロフ) - わーいなんださん» 嬉しいコメントをありがとうございます。これからも楽しんで頂けるよう、頑張ります！ (2021年2月3日 0時) (レス) id: 3d151d95ac (このIDを非表示/違反報告)
tataichihi0719(プロフ) - 続きが待ち遠しいです！ (2021年2月3日 0時) (レス) id: d7d462c614 (このIDを非表示/違反報告)
わーいなんだ - 一作目、二作目とどちらも楽しく読ませてもらっています！ (2021年2月2日 15時) (レス) id: 3110676615 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾖｰﾘﾝ | 作成日時：2021年1月26日 21時
