＊ ページ6
.
「コネさん〜。ちょっと用事あるから、３人戻ってきたら俺おらんって言っといてくれん？」
「どこ行くんや」
「え、…………ハルキさんとこ」
「んなら俺も行くで」
真顔でキッパリとそう言ってきたコネシマ。ホンマ？と聞いても意思は揺るがないのか、頷くだけ。俺──ロボロは拍子抜けした。
せっかくゾムもシャオロンも大先生もおらんから１人で抜け出せる思ったのに。コネさん絶対ハルキさんに興味あらへんし、行ってこいって言うと思ったんやけど。
「お前あの女子と仲ええんか」
「ん、まぁ５人の中やったら１番仲ええんちゃう？」
「お前ら全員依存しとるよな。それちょっとおかしない？」
「は？何言うとんの？」
たまーにコイツ変なこと言うよな。
ハルキさんは１回話すと頭から離れないっていう代名詞があるくらい人気やねん。それをおかしいって、お前のがおかしいわ！と言いたくなるのをグッと抑える。
確かに周りのヤツら(特にシャオロン)の執着の仕方がエグいなとは思うけども。
「アイツ、多分なんかあるで」
「あいつってハルキさんの事？」
「せや。俺思うもん。今までお前らさ、こんなに依存したことないやん」
「いやそれは流石に嘘」
皆あるやろそれは！特に大先生は！
俺がそう言うとコネさんはフフフ……と独特な笑い方をして笑った。何がおもろいねん。
「や！でも俺前に本かなんかで見てん。特殊な純血にはそういう奴がおるって」
「……あの子特殊なん？」
「………わ、分からへん」
待ってめっちゃビックリした。俺以外にもハルキさんが特殊な純血やって知ってる人がおるんかと思った。俺だけよな、知ってるの……。
でもコネさんが言ってる事も一理ありそうだ。彼女の体質についてはよく知らないから調べてみるのもいいかもしれない。そして救いになってあげたい。
今度ハルキさんとじっくり話してみよう。
.
※誤字を訂正しました
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 659人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かえち
| 作成日時：2023年3月12日 20時
