病弱紫耀ちゃん(８) (ページ9)

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09.腸閉塞ページ9

紫耀side

お腹が痛い…。

神がトイレに座らせてくれたけど…出ない…。

痛い…。

神side

神｢ねぇ？何があったの？｣
岸｢神さ…、紫耀の腹が張ってるの知ってる？｣
神｢いや…。でも、数日前に、その話になって、腹を触らせてはもらったけど…。｣
岸｢俺も昨日、触らせてもらったんだけど、あの張り方、おかしくね？｣
神｢硬かった…。紫耀は、筋肉質だから、そこまで深くは気にしなかったけど…。｣
岸｢嘔吐もしてるから、俺、便秘じゃねぇかな？って思って…。｣
神｢胃腸炎じゃなくて？｣
岸｢…う～ん。｣

岸くんと話していると…

紫耀｢…岸くん…神…。｣
神｢ここにいるよ。開けて大丈夫？｣
紫耀｢…痛い。｣

トイレのドアを開けたら、紫耀はまだトイレに座ってた。

岸｢紫耀、腹さすってやろうか？｣
紫耀｢…恥ずかしい…。｣
岸｢神、控え室にある俺のリュックに大きめのタオルが入ってるから、持ってきてくれるか？｣
神｢うん。分かった。｣

俺は急いで控え室に戻った。

あ…廊下も掃除しないとだった…。

控え室に入ると、廉と海人が２人でスマホゲームをしていた。

海人｢あ！やっと戻ってきたー！｣
廉｢なぁ、３人で何してるん？｣
神｢あー…あとで説明するね！今、急いでるから！｣
廉｢なんやねん…。ほんま…。｣

俺は急いで、岸くんのリュックから、タオルを取って、トイレに戻った。

岸side

神｢持ってきたよ！｣
岸｢おう。ありがとな！｣

この大きめのタオルを紫耀の膝に掛けて、俺は紫耀の横に付き、腹をさすった。

神｢俺、廊下を掃除してくるね。あと、マネージャーさんにも連絡してくる。｣
岸｢おう。悪ぃな。｣
神｢じゃぁ、ドア閉めるね。｣
岸｢おう。｣

一応、鍵を締めて…。

岸｢紫耀、これで少しは恥ずかしくないだろ？｣
紫耀｢…ｺｸﾘ。｣

俺はひたすら時計回りに腹をさすった。

紫耀｢…げふっ。｣

紫耀がまたゲップをした。

紫耀は口をとっさに抑えた。

岸｢戻しそうか？｣
紫耀｢…ｺｸﾘ。｣
岸｢ちょっと待てよ…。｣

俺は急いでトイレットペーパーを多めに取り、紫耀の口元に持っていった。

岸｢大丈夫だから、手、離していいぞ？｣

紫耀はゆっくり口から手を離し、トイレットペーパーにちょっとだけ、逆流してきた物を吐きだした。

岸｢よしよし。気持ち悪いな…。｣
紫耀｢…。｣
岸｢トイレットペーパー、外すぞ？｣
紫耀｢…ｺｸﾘ。｣

トイレットペーパーをトイレの隅にとりあえず置いて、再度、腹をさすった。