病弱紫耀ちゃん(８)

06.腸閉塞 ページ6

紫耀side

神｢紫耀、さっきのところ、少しだけ立ち位置ズレてる…。｣
紫耀｢あ…ごめん…。｣

何か朝より…気持ち悪い…。

先生｢じゃぁ、頭から通してみようか？｣

マジか…。

キャップを更に深く被って、必死に踊った…。

先生｢はい、じゃぁ、お昼休憩ー！｣
海人｢はーい！あぁ〜お腹空いたー！｣
先生｢午後はもう１曲のほうを練習するからねー。｣
海人｢はーい。｣
廉｢了解でーす。｣
神｢はーい。｣
岸｢はーい。｣
紫耀｢…。｣

気持ち悪くて動けない…。

海人｢紫耀、食べないの？｣
廉｢ぼぉーっとしてたら、昼休憩の時間無くなるで？｣
紫耀｢あ、うん…。｣
神｢？｣
岸｢…。｣

お昼ご飯、食べなきゃ…。

岸side

声、掛けてみようかな…。

岸｢なぁ？紫耀？｣
紫耀｢…。｣
岸｢紫耀？｣
紫耀｢…。｣
神｢紫耀？岸くんが呼んでるよ？｣
紫耀｢え？あ、何？｣
神｢？｣
岸｢ちょっと話しあんだけどいいか？｣
紫耀｢ごめん…。ご飯、食べなくちゃ…。｣
岸｢あ、そっか…。そうだよな…。｣
神｢？｣

ここでは聞けないしな…。

とりあえず、飯食うか…。

神side

何か、紫耀…変。

岸くんとケンカでもしたのかな？

神｢ねぇ？岸くん？｣
岸｢ん？｣
神｢紫耀とケンカでもしたの？｣
岸｢いや？してないよ。｣
神｢そっか…。それならいいんだけど…。｣

気のせいだったのかな？

紫耀side

食べなくちゃ…。

頑張って…食べなくちゃ…。

岸side

紫耀…全然、箸が進んでない…。

食べてるつもりなんだろうけど…。

紫耀side

ダメだ…。

お腹に入っていかない…。

限界かも…。

気持ち悪い…。

紫耀｢…うっ。｣

岸side

紫耀の箸が止まって、下を向いたかと思ったら、手で口を抑え始めた。

紫耀｢…うっ。｣

え？

岸｢…紫耀？｣
紫耀｢…。｣

紫耀side

マジでヤバい…一気に逆流してきちゃった…。

トイレに…行かないと…。

岸side

紫耀がゆっくり立ち上がった。

廉｢どうしたん？｣
紫耀｢…。｣
海人｢紫耀？｣
紫耀｢…。｣
神｢紫耀、どうかした？｣
紫耀｢…。｣

紫耀は誰の問いかけにも応えずに、レッスン室から出て行った。

岸｢あ、俺、トイレ行ってくる！｣
廉｢あ、おん。｣
海人｢行ってらっしゃーい！｣
神｢はーい。｣

俺はトイレに行くふりをして、紫耀の後を追うようにレッスン室を出た。

…紫耀…どこ行った？

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