病弱紫耀ちゃん(８)

23.腸閉塞 ページ23

紫耀side

まだ気持ち悪いし、お腹痛いけど、あとレントゲンとエコーしたら帰れる…。

もう少しの辛抱だ…。

ちょっと気持ち悪いから…休憩…。

岸side

紫耀が急に壁に寄りかかって、歩くのをやめた。

岸｢どうした？｣
紫耀｢…ちょっと気持ち悪くて…。｣
岸｢袋あるぞ？ほら？｣
紫耀｢…ありがとう…。｣

紫耀side

何人かの人が俺らを見てる…。

もしかしてバレてる…？

バレてるなら、尚更…ここでは吐けない…。

岸side

紫耀が周りを気にし始めた。

岸｢周りは気にしなくていいから。｣
紫耀｢…恥ずかしい…。｣
岸｢みんな具合が悪くて、病院に来てるんだから、気にする事ない。わかった？｣
紫耀｢…うん。｣
岸｢もう少し休むか？｣
紫耀｢大丈夫…レントゲン室行く…。｣
岸｢よし、じゃぁ行こう！｣

歩くペースを落としながら、レントゲン室に向かった。

紫耀からアクセサリーを預かって、紫耀はレントゲン室に入って行った。

レントゲンだから、すぐ終わるだろうな…。

ちょっと、今のうちトイレ行ってこよう…。

紫耀side

レントゲン撮影がスムーズに進んでいく…。

あっという間に終わって、外に出たら、岸くんが居なかった。

え？
どこに行ったの？

帰っちゃったの？

いろんな事を考えていたら、岸くんが戻ってきた。

岸｢悪ぃ…。トイレ行ってた…。｣
紫耀｢帰っちゃったのかと思った…。｣
岸｢帰る訳ねぇじゃん！ずっと紫耀のそばにいるよ！｣
紫耀｢ありがとう。｣
岸｢よし、次はエコーだな！行くぞ！｣
紫耀｢う、うん。｣

岸くん、ありがとう…。

岸side

エコー室はどこだ？

あっちか？
こっちか？

ふと後ろを振り向いたら、紫耀がいない。

え？
なんで？

俺は来た廊下を戻った。

そしたら、気分が悪くなっちゃったのか、しゃがみこんでた。

岸｢大丈夫か？｣
紫耀｢…ちょっと吐いちゃった…。｣
岸｢大丈夫！大丈夫！手洗いうがいしに行こう！｣
紫耀｢…うん。｣

手に少し吐いちゃってたから、トイレでキレイにしてから、エコー室に向かった。

順番が回って来て、紫耀はエコー室に入って行った。

よし！これが終わったら帰れるな！

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