病弱紫耀ちゃん(８)

22.腸閉塞 ページ22

岸side

しばらくして…

看護師｢平野さーん。平野紫耀さーん。中待合室でお待ち下さーい。｣

あ、呼ばれた。

岸｢紫耀？起きて？呼ばれたぞ！｣
紫耀｢…ん？｣
岸｢呼ばれたから、中待合室に行こう？｣
紫耀｢…気持ち…悪い…。｣
岸｢マジか!?｣
紫耀｢…大丈夫…。我慢…出来る…。｣
岸｢大丈夫か？｣
紫耀｢…大丈夫…。｣

紫耀side

もう岸くんに汚いところ見せられない…。

岸side

ホントに大丈夫なのか？

とりあえず、中待合室に移動した。

紫耀｢…。｣
岸｢紫耀？｣
紫耀｢…。｣

一点を見つめて、落ち着きのない指先。

ホントは吐きそうなんだろうな…。

岸｢…紫耀？大丈夫か？｣
紫耀｢…だ、大丈夫…。｣
岸｢トイレ行くか？｣
紫耀｢…いい。｣

少し待っていたら、診察室に案内された。

問診を終え、触診をする為に紫耀がベッドに寝転んだ。

先生｢ちょっとお腹押しますね。｣
紫耀｢…いっ…。｣
先生｢平野さん、ここはどうですか？｣
紫耀｢…。｣
岸｢紫耀？｣

触診中に、いきなり紫耀が黙り込んだ。

先生｢平野さん？ここは痛みますか？｣
紫耀｢…すみません…吐く…。｣

え？

先生｢ちょっと、急いで容器持ってきて！｣
看護師｢はい！｣

看護師さんが急いでピンクの容器を持ってきた。

看護師｢平野さん、大丈夫ですか？｣
紫耀｢おぇ…ゲホッゲホッ…うっ…げぇぇ…ぇぇっ…ゲホッゲホッ…。｣
岸｢すみません…。｣
看護師｢謝る必要ないですよ。…苦しいですね。平野さん。｣
紫耀｢…ﾊｧﾊｧﾊｧ…。｣
看護師｢落ち着いてきましたか？｣
紫耀｢…ｺｸﾘ。…ごめんなさい…。｣
看護師｢口ゆすぎましょうか？｣
紫耀｢…はぃ…。｣

口もゆすがせてもらって、ちょっとは落ち着いたみたい。

先生から、血液検査、レントゲン、エコーに行くように言われた。

診察室を出て、血液検査に向かった。

岸｢吐きそうになったら、我慢せずに言えよ？｣
紫耀｢…ごめん。｣
岸｢我慢禁止な？｣
紫耀｢…。｣
岸｢紫耀？｣
紫耀｢…わかった。｣
岸｢よし！じゃぁ、検査頑張るぞ！｣
紫耀｢…ｺｸﾘ。｣

血液検査を無事に終えて、ちょっとだけ近くのソファーで休憩。

岸｢水、飲むか？｣
紫耀｢…ｺｸﾘ。｣
岸｢少しずつ飲めよ？｣
紫耀｢…ｺﾞｸｺﾞｸ…。｣

水分補給もさせて、レントゲン室に向かった。

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