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引き止められて ページ7

その週の水曜日。



私はスニョンさんの折り畳み傘をしっかりと鞄にしまって、いつもより身嗜みに気を使って家を出た。



気を使ったといっても、あからさまに気合を入れていると気付かれたくはないから、いつもは付けない女の子らしいボディミストをかるーく付けて、髪がツヤツヤに見えるオイルをすこーしだけ付けてきた。



女子力は香りから!と、友達0人の私は気張る。



駅にやって来ると、もう既にスニョンさんはホームにいつものように立っていた。



もうすっかり寒くなってきたからか、今日は迷彩柄のジャンパーを羽織っていて、今までの秋っぽい私服とはまた少し違う雰囲気に見えて格好良い。



どちらにせよ画になることには変わりないけど。



私は鞄から折り畳み傘を取り出して、恐る恐るスニョンさんのもとまで歩みを進める。



イヤホンを着けているスニョンさんの肩を、控えめにチョンチョンとつつけば、私に気が付いたスニョンさんがこちらに目を遣って「あ」と声を上げた。



イヤホンを外したスニョンさんに、私は折り畳み傘をおずおずと手渡す。





『あの、傘ありがとうございました。助かりました』





「あぁ、いいえ」





スニョンさんは私から折り畳み傘を受け取ると、慣れた手つきで素早くリュックサックにそれをしまった。





『で、では!』





そう言って私はその場から離れようとした。



本当はもっと色んなことをお話したいけど、話す話題なんて何も思い付かないし、いきなり図々しいだろうから。





「なに、わざわざそっち行くの」





そんな私をスニョンさんのその声が引き止めた。





『……へ?』





「どうせ同じ電車待つんだから」





…………口数が少なくていまいち伝わらなかったけど、それは、つまり、どうせ同じ電車待つんだから俺の隣に居ろよっていうことですか……!?
※多少自分の都合に良いように解釈しています。





『……は、はい。失礼します……』





一瞬で顔面からプシューと湯気がたった私は、そう言ってスニョンさんの隣にさり気なく並んで立った。

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設定タグ:SEVENTEEN , セブチ , ウォヌ   
作品ジャンル:恋愛
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りんね - なみさん» 新年一発目にありがとうございます!なんか照れます!笑 良いお年をお迎えください〜! (2021年1月1日 3時) (レス) id: 8a433fff5f (このIDを非表示/違反報告)
なみ - 新年一発目に読ませていただきました!笑 とってもキュンキュンしたし、ウォヌさんの表情とかが目に浮かぶようでした!! 言葉とか、雰囲気とか全部好きです!! (2021年1月1日 2時) (レス) id: 7c416b3b26 (このIDを非表示/違反報告)
りんね - ジェリーさん» コメントありがとうございます!「可愛い」は初めて言われたかも(〃艸〃) 皆さんの声をモチベに更新頑張ってみます! (2020年12月30日 3時) (レス) id: 8a433fff5f (このIDを非表示/違反報告)
ジェリー(プロフ) - 可愛くて大好きでした!完結ありがとうございます!他の作品の更新も、ゆっくりで良いのでしてくださると嬉しいです!! (2020年12月30日 1時) (レス) id: a4ccdce64b (このIDを非表示/違反報告)
りんね - KYANAさん» わ〜!!沢山褒めてくださってありがとうございます……!嬉しいです!!!他の作品も早く続きが書けるよう努力します! (2020年12月30日 1時) (レス) id: 8a433fff5f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りんね | 作成日時:2020年11月29日 13時

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