【wrwrd】彼こそ異端者なり【男主】 (ページ22)

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徹底抗戦と異端者66 ページ22

「徹底抗戦や！」

俺は大阪が降伏した直後に指示を出す。元々県境にはヤンキー...もとい軍隊がたむろしていたが待機していた軍も出動させる。
どうせ俺と福岡君の運命は変わらない。問題は「戦争後の敗戦した知事達の処理」だ。

俺は最終決戦の宴の後、福岡君に秘密裏に連合には何も言わずに相談していた。
異端故の提案を期待していたが、まさかの提案にびっくりはしたが彼の覚悟は決まっていたようなので却下できる雰囲気ではなく承諾してしまった。本当に彼は潔く散るつもりなのだろうか。

配備が終わると同時に北海道軍は雪崩れ込んできた。西海州の義勇軍も前線に張り付く。

「こいつら、つっよ！こんなん無理やで！？」

「うーん...これは予想より早く前線崩壊しそうですね」

無断で県庁に乗り込んだようで、いつのまにか俺の隣で悠長にお菓子を頬張っていた福岡君はモニターを見て呟いた。

戦力差があるのでこうなることは予想していたがまさか初手電撃戦してくるとは思わないだろう。グルちゃんは俺に対するアタリが強い気がする。

「...ここが占領されたら実行します。避難もちゃんとして下さい。宜しく頼みますね」

お菓子を食べ終わった彼は真顔になって告げた後部屋を出て行った。

「福岡君が県庁に帰るまでは持ち堪えなあかんな...」

1人呟く。もし失敗したら俺に対するアタリが強い人が増えることになる。
とりあえず俺は前線の様子を報告させ、本格的に戦いに集中することにした。

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「核準備」

彼は県庁に着いてすぐにその言葉を放った。
彼と兵庫県知事の計画は静かに進み、今終焉へ導かれる。

程なくして兵庫県の県庁が北海道軍に占領される。
テレビを乗っ取った軍が報告の放送を全国レベルで行っていた時に西海州は県庁を目標として上から容赦なく核を落とした。

1人その砂嵐と化し悲鳴のみが聞こえる放送を見ながら紅茶を啜る人がいる。

「ざまぁないですね。これでヘイトはカンストした事ですし後は...」

彼は飲み終えたティーカップを置いて寂しそうに外を見た。彼の心情を表したかのように外は曇天で今にも雨が降りそうだった。

「後は俺が死ぬだけだ。」