【wrwrd】彼こそ異端者なり【男主】 (ページ3)

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大阪観光と異端者47 ページ3

時は、群馬県がまだ北海道と戦争して間もない頃に戻る。

群馬県が北海道に併合されたと同時に関西広域連合は北海道に宣戦布告する。
その知らせと共に『よって最終決戦前に決起会を開催する』という提案していたパーティーの開催に俺は1人県庁で喜んだ。

県庁とはいえ、旧福岡県庁だ。「西海州」を名乗ったが色々手続きが面倒で最低限のものは新調したものの県庁の看板は変わらず「福岡県庁」と書かれていた。

詳細を確認するとどうも大阪でやるようだ。たこ焼きを自分で作って食べる有名な店があるのでそこでしようと書いてある。

「...庶民の新年会みたいな予算だなぁ」

呆れたように呟き俺はスケジュールを変更した。
ちなみに俺は元々メンバーとともに宣戦布告するつもりだったが
『ピンチになったらで良い』『最初は埼玉から来るだろうから物資などの援助役に回ってくれ』
と全員に言われて渋々宣戦布告は先延ばしになった。
たしかに全員で攻めると後で補給が追いつかなくなる。加えて俺は一番北海道に遠いため役割にも納得した。

オスマンさんからチャットが来る。確認すると『前日入りして大阪を観光しないか』と来ていた。喜んで承諾する。

ちなみに長野県は俺も参加したリモート会議から3日後に降伏した。奈良さんの提案で長野県は大阪府の『属国』とする事になり、現在大阪に資源を吸い取られているらしい。
群馬県がなくなるといよいよ関東圏を全て併合した埼玉県、北海道、西海州、連合メンバーしか存在しなくなる。この北海道との戦争後に残っている県が今後の日本を動かす形になるだろう。

俺は早めに業務を切り上げた。家に帰る準備を手早く終えてタクシーに乗り込む。しばらく揺られて家に着くと俺はシャワーを浴びて夕食を作り始める。面倒だったのでレトルトを食べながらテレビを見ているとどの県が勝つかの討論会が行われていた。

「戦争に巻き込まれるかもしれないのに、呑気な人達ですね」と呟きテレビを消す。今日は面白い番組がない。早めに寝て明日は休日だから大阪に行く荷物をまとめよう、と決めて俺は眠りについた。

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「ようこそ大阪へ！いらっしゃいめう！」

空港に着くと俺が姿を探す前ににゅっと視界に入り込んで登場したのはオスマンさんだ。ほんわか雰囲気を纏いながら彼は俺をどんどん引っ張って車に向かっていく。
車には先客がいた。俺はその姿に驚く。

「あれ？ひとらんさんと大先生と滋賀県コネちゃんも来てたんですか？」