【wrwrd】彼こそ異端者なり【男主】 (ページ13)

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季節外れの花が咲く57 ページ13

「は？」

俺が中身を確認した時の第一声はコレだった。目を擦って再度見てみるが変わらず、棺桶のようなデカさの箱に梱包されているグルッペンが目を閉じて微動だにしていなかった。
コイツは白雪姫か何かだろうか。

送り主は案の定あの異端者だった。

『気軽に西海州に乗り込んできた北海道知事を全力で銃のグリップで後頭部をぶん殴って気絶させて送ったので好きに使ってください』とかいうメールが来た時インパクトしかない文面を呆然と見つめていたが本当だったようだ。

とりあえず、俺はどうしたものかとオスマンに電話する。経緯を説明したが彼もあまりにもぶっ飛んだ行動に理解が追いつかないようだ。
しばらくしてオスマンは
「それ多分戦争マナー違反だよね...？」と呟いた。

「北海道に送り返すで？」

「そうやな、道民に変に恨まれてもアレやしな」

そのまま箱の上に貼られた届け先の紙切れを上から新しいものを貼り付け、俺は郵便するように職員に指示した。そして呆れながらもそのトンデモ暴挙に出た張本人に電話する。

送り返したと伝えた彼の反応は心の底から恐怖を感じた。最終決戦が近づいてから彼の様子がおかしい。ズレているとしても、ギリギリ理解できる言動だったのに最近は完全に逸脱していた。
俺ら、メンバーもそれは薄々気づいていたがまさか敵のトップを梱包して送ってくるのにはドン引きした。

ちなみに彼は俺の報告にこう返したのだった。

『なんだ、返したんですか。拷問でもしたら情報くれたかもですが気絶してるししょうがないですね。またその時に捕まえておきます』

彼はこのセリフを当然のように言ってつまらなさそうに俺との通話を切った。

_____この日のうちに北海道に送られたグルッペンで刺激したらしく、その未明に1発の爆弾が埼玉県に投下された。

不吉な雲を生み出しその爆弾...核爆弾は埼玉戦線を壊滅させ、一気に兵が押し寄せそして

埼玉県は降伏し、北海道の属国となった。